乾燥機(3636)
タオルがどうしようもなく臭い。
それだけでお風呂あがりに悲しくなる。
さっぱりした気分は異臭に吹き飛ばされる。
些細なことのようでそうじゃないこと。
どうしても我慢できなくなるとわたしは、洗濯だけした濡れたままのタオルを手頃な防水性の高そうな袋に入れて、コインランドリーに向かって歩く。
せっかくだから、と持ってきたありったけのタオルを10分100円の乾燥機に入れる。だいたい100円玉2枚分で事足りる。
洗剤と柔軟剤の匂いに包まれるこの空間はとても良い。本やはまっているドラマをお供にすると20分はあっという間だ。
乾燥機の電子音が終了と共に響く。
扉を開くともわっとした空気と、臭気なんてはじめから知りませんでしたというような顔をしたタオルが現れる。
天日干しよりはるかにふわふわになったタオルを袋に入れ直しながら、文明の力に感動する。
帰り道はほかほかのタオルとおなじくらい心もほくほくする。
そんな今日の1曲。
あいみょんで『3636』
道中はずっとこの曲を聴いていました。
変化ってないと嫌だし、あるとついていけないです。
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