非日常(SEASONS)
クラブやカラオケ、弾ける場所に行くといつも思う。
みんな同じようになにか問題や悩みを抱えていて、どうしてこうも発散方法が違うのか、と。
個性と言ってしまえばそれまでだけれど、本当にそうなのだろうか。
「嫌なことがあったら、とりあえず飲みに行こう」よく言われたセリフ。飲みに行って、解決することはあるのだろうか、ずっとそう考えては斜に構えては誘いを断り、部屋にいた。六畳一間のベッドのすみっこに。
確かに、酒を飲み歌って踊ることは本当に楽しい。にぎやかな雰囲気も大好きだ。ストレスや悩みのこともその時は忘れている。
ただ、家に帰ってからどうしようもなく寂しくなってしまう。それはその集まりの繋がりが強ければ、強いほどに。
1人家のドアを開けて、ぷつっと何かが途切れた。今までの数時間が嘘のように思えた。郵便受けに入っていた不在票だけが、妙にリアルだった。
不在票をテーブルに置き、クッションに座ったまま小1時間ほどぼんやりした。
最終的に浮かんだのは「今日はとても楽しかった」ということだった。
そんな今日の1曲。
浜崎あゆみで『SEASONS』
明日もきっと楽しいと。
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