帰省と掃除(風をあつめて)

久しぶりに実家に帰ると

自分の部屋は当時のままになっていて……

みたいなシーンがよくありますよね。


私の部屋も同様に、

1人暮らしを始める前までの状態で

何も変わらず懐かしい姿を留めています。


ただ、“何も変わらない”ということは、

全く物に触れていない、

つまり過ぎた年月分の

埃が積もりに積もっている、

状態だったのです。


私の部屋はとにかく本と、

置物のようながらくたが多い。

これらは何もしなくても

すぐに埃をかぶってしまうんです…。とほほ


ありがたいことに、

こまめに窓を開けて

換気をしてくれていたり、

布団を干してくれていたり、

掃除機をかけてくれていたり

していたそうなのですが

それだけでは、

太刀打ちできていなかったようです。


ふかふかの布団で眠りながらも、

どうも鼻水が止まらない……。

そしてなんとなく、

壁紙が黄ばんでいるのが気になる。

「これが時の流れか…。」

と思わずぼやいてしまう夜。


そんなこんなで、

次の日は、1日かけて自分の部屋を大掃除。

しかし、とんとん拍子に進まないのが、

大掃除です。

出てくる、出てくる……。

懐かしい写真や、本、書類の山。


こんな作業をしながら、

自分も歳をとったなあ、と

しみじみ感じました。

高校生くらいのときは

このような投書をラジオで聞く度に、

まだまだ先のことだと油断していたのに

あっという間に、同じ状態。


気がついたら、

母に似ていて、祖母に似ていって

生涯を終えるんだな、と。


こんなところ、出てってやる、などと

悪態をついてばかりの10代でしたが、

歳をとって落ち着いた今、

帰る場所が合ってよかったと思うばかりです。


そんな今日の1曲。

はっぴいえんどで『風をあつめて』


家の周りを散歩しながら

頭の中で流れていた1曲です。




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