8-2

「香波 日焼けしてるじゃない ようやく、肌が白くなってきたのに―」お姉ちゃんとお風呂に入っている時、言われた。


「うん この前 短パンだったしね」


「日焼け止めくらい 塗ってるんでしょ」


「一応ね でも あんまり、構わないからー」


「はたち 過ぎて来ると しみが目立って来るヨ せっかく、きれいな肌してんのにー お風呂あがりには、私のあげたクリームでお手入れしてる?」


「うん やってるよ」


「だけ?」


「うん 朝は リップクリームと」


「・・・あのね お母様 から聞いたんだけど あなた 毎月15万も渡しているんだって お母様は、香波のお嫁入の時の為に、ずーと貯めているそうよ だけど、大丈夫? お金あるの?」


「ええ 大丈夫ですよ 教室の授業料ぐらい あとは、お弁当の食材と巧とお昼するぐらいだから、貯金もしています だって、お洋服なんかも お姉ちゃんとかお父さんに買ってもらってるしー」


「そう 若いんだから いんだけどさー 少し、ぐらい お化粧したら?」


「いいんです このままで 綺麗に見せようと思っていないし」


「まぁ 特別な時以外は必要ないのは わかるわ そのままでも 可愛いしね その後 彼とはうまくいってるの?」


「うん この前ね 私が鴨川に入っていたら 抱いて引きあげてくれたの」


「それだけ?」


「うん 優しいんだよ」


「香波 すこし あきれるわね 巧さんも 真面目な男なんだね」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る