この銀髪美少女(多分助けた鶴)との同棲生活を守りたい。機織り⁉やめろ!
17XX年──時は大江戸。
その日暮らしの浪人・志郎(しろう)は剣術の修行に明け暮れるも、金欠に苦しんでいた。ある朝、狩りで山に入ると、罠に掛かった美しい鶴を発見する。
「そういえば、鶴を助けたら美女が恩返しに来るとかいう伝承を聞いた事があるなぁ」
志郎は以前聞いた『鶴の恩返し』の伝承を思い出し、鶴を助けてやった。
そして、その日の夜……志郎の元に鶴羽(つるは)と名乗る記憶を失くした銀髪の美少女が訪れる。彼女は記憶が戻るまで志郎を「お世話します」と申し出る始末だ。
そこで、志郎は確信する。
(いや、お前絶対に昼間助けた鶴やん……)
伝承を知る志郎は何としても鶴羽を嫁にしたく思い、彼女を鶴に戻さないよう尽力し──?
「旦那様。私、なんだか機織りが得意な気がしてきました」
「はあ⁉ 機織り機が欲しい⁉ ダメだ、絶対買わないからな!」
「……? では、機織り機を買えるよう、私も町でお仕事を──」
「探さなくていいから! 俺が働くから!」
助けた鶴(と思い込んでいる)の銀髪少女・鶴羽との幸せな同棲生活を守る為、志郎は自由気ままな生活を卒業する。
思い込みが激しい浪人剣士と銀髪和風メイドの同棲イチャラブ大江戸ラブコメディ、ここに開幕!
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※注意※
この作品は江戸時代を舞台とする『ラブコメ小説』です。細かい時代背景や歴史的事実よりも、ラブコメとしての面白さや読みやすさを優先しています。異世界ラブコメに近い感覚でお読み頂けると幸いです。