第302話 垣間見える旅の仲間


「サシル様はなんて?」


「白い扉が正解だって」


「そう、進もうか」



これまでにいなかった明らかなゴーレム型防衛装置に警戒して白い扉を開ける


答えがわかるって本当に良いものだ・・・


けど問題の-元々は敵同士であり、洋介が助けようとしたところを攻撃し、熱い夜を過ごした-ってどういうことだ??


ヨーコ吊るし上げないと、特に「熱い夜を過ごした」についてだ


いや見てから決めよう、うん



「この先、小人種族が多いが問題があるな」「あぁ、奴らは魔王に組みした種族だからな」「・・・そうでもないようだ」「どういうことだ?」「魔王軍の重鎮『巨大鬼』のデデスガがあの辺りを押さえつけているそうだ、小人では奴らには逆らえないだろう」「次の獲物はそいつらか?俺が殴り殺せば良いのか!」



会議だろうか?


一つの部屋に多くの人が集まって、地図を見ている


元杉神官は静かに見ているがムキムキマッチョマンやきれいなお姉さん達、天井を歩いている人に耳の長い人まで喧々囂々と話し合っている


いや、骨付き肉を豪快に食べてる人や酒盛りしてるやつに本を読んでる人もいる


おおきっと、魔王討伐の旅の仲間だろう



「馬鹿を言うんじゃない、奴は城壁よりもでかい、まともに殴り合っても勝てないさ」「なんだと!?俺の拳を確かめろっ!!オルァ!!!」「グヘぇっ」「やれやれー!」「顔狙え顔ー!!」「ニロンの勝ちに秘蔵の酒をかけるぞっ!!」

「うるせぇ!会議中だぞ酔っぱらいども!!」「「うぇーい」」



全員聖域にいた神様のように濃い・・・けど酒場の酔っ払いも居るな


会議を仕切ってたすごく賢そうな人が分厚い本で殴りかかりに行った



「では避けていきますか?」「これはいい機会ではないでしょうか?デデスガのような相手が単騎で居るのならうまく倒せれば小人は私達につきましょう」「しかし小人には何人も暗殺されたぞ」「彼らには慈悲を持って救済が必要でしょう」「ぶん殴ったほうが早くないかな?」「簡単に言うでない、下手をすれば一国と『国潰し』デデスガが同時に敵に回る、もっと考えんかい小娘がっ!」「全員殴り殺せばいいだろうが!!!」



どう見てもドワーフ、だけどヒゲも白いし結構なお歳のような


それと肌が黒っぽくて耳が尖った巨乳のお姉さん、ダークエルフが殴り合っている


さっきこのお姉さんは気障な伊達男と本で殴りかかった人を殴り倒してたしとにかくなんでも殴りたいのかもしれない



「ヨーコルノリアとかいう闇の神ヴェーヴァの加護を授かった者がいるが注意するべきだろうな」「はっはっはっはっは」「ヴェーヴァといえば平定の神だったか?」「ニク、タリナイ」「あぁ理不尽なゴミ貴族や支配層を闇に葬る神だ」「それが王家の娘に現れてな、情報によれば我々を狙っているらしい」「酒ー!酒が足りんぞー!!」


「僕そろそろ寝るねー」



骨のかけらを投げ合ったり、酒の雫が飛び交っている


なんか青い煙上げてるタバコ吸ってる人とか魔法で遊んでる人もいる



ダメな大人多いな、うん


元杉神官がダメな酔っぱらいに慣れてる理由がよくわかった



元杉神官が目をこすって会議から抜け出した


正しい判断だと思う


元杉神官が動くと見える場所もかわるのでついていく



「お供しますわ」「ずりぃぞクソ姉貴!」「君たちより俺と寝ないか!洋介くん!今日こそ我が愛を受けるが良いぞ!」「おらぁっ!!」「おぅぐぇっ!?」「まぁまぁ、よくやりましたわ」「姉貴もな!」


「馬鹿共、既にベッドは温めている、さっさと入ってこい」



ん”ん”っ??


なんか元杉神官モテてるぞ?????


頭の髪の毛の位置の殆どが花の男が全裸になって元杉神官に向かっていったんだけどダークエルフっぽい女性に殴られた


更に和服っぽいエルフが剣の鞘を男のみぞおちに深々と突き刺した


プルプルとうずくまる男を無視して元杉神官は狼が既に寝ているベッドに入っていった


ルールよりは小さいがどう見ても超のつく大型犬だな、牙を見ると狼だけど


ダークエルフもエルフも元杉神官に慈愛のこもった目を向けている



・・・・・元杉神官?



「「はぁ」」



横の遥とため息を吐いてしまった


1つ救いがあるとすれば元杉神官はすぐに寝て2人を歯牙にもかけていないことかな?


いや、うん、さっきの頭に花が咲いているHENTAIと寝てなくてよかった、うん

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