第294話 入り口に戻る
結局三回もベースキャンプまで往復することになった
らぁめんって書いたのは看板がそう書いてたしそれで辺りでいいじゃん・・・
しかも完璧に思い出して、豚骨チャーシューメンの大盛りと餃子と書いてもダメだった
正解はトンコツらーめんとぎょうざだった
理不尽すぎる・・・扉を開けるとまた同じ景色のグレーの石造りのダンジョンだ
ハズレの道にヒントでもあるんじゃないかと歩き回ったのに見つかったのは財宝
違う、そうじゃない
普段なら喜んでいたと思うけどあくまで洋介救出のために来ている
急いで前に行きたいけど危険なのでそれもできない
地図も罠の位置も描き足していかないといけない
ここまで安全なトラップしかなかったとはいえ、ここから先もそうとは限らない
洋介が心配で、焦れてしまう
手間取りはしたがやっと次の扉が見つかった
今度は・・なんだ?何も描かれていない
問題も書かれていない
「定位置に設置しろ、です!」
「え?なにか書かれてるの?」
皆文字に目を向けているようだけど私には何も見えない
関羽さんがこちらを見てきた
「急ぎ戻りましょう」
「回数制限、です!」
「なにそれ?」
何度か間違えると一度ダンジョンから出直すまで問題も見えないらしい
次の問題は「定位置に設置しろ」だ
ちょっと意味がわからない
「私たちは調べて見るから遥は一度戻るといいよ」
「わかった、奈美達も気をつけてね」
「うん、遥もね」
「某も行きましょう」
「ルールがいれば魔物は大丈夫だからここは関羽に任せても良い?」
「・・・・わかりました、お気をつけください」
「うん、そっちもね!」
ここまでのダンジョンに危険はなかったし大丈夫だろう
危険といえば入り口付近の魔物ぐらいで鎧騎士や精霊達は入口近くには来れないようだ
だけどルールなら出てきたモンスターと戦っても大丈夫とアピールしてきたし大丈夫だろう
「行くよ!ルール!!」
「ゴルルルルル!!」
騎士たちと光る玉と鳥が飛んでついてきた
彼らは味方で、魔物がでたら倒してくれる
ゆっくり歩いていただけのルール、運動不足だったのか嬉しそうだ
後ろから鎧騎士もついてきたが速さが違いすぎて置いていくことになったが・・ん?女性型の鎧騎士が飛んできた
魔法だと思うけど飛んでくる鎧騎士って・・それはちょっと怖いな・・・
まぁいいや、急ごう
敵は少ないし、出てきても光る玉が一瞬でやっちゃって私の出番はない
トラップは踏んでも害はない
ハルバードはしまって地図に持ち替えたのだけどルールが道を覚えていて使うこともない
ものすごく速い
ベースキャンプも通り過ぎ、入り口の魔物のエリアまで来た
あれ?鎧騎士ってこれるの?
まぁ良いや
魔物は精霊っぽい光の玉が倒してくれるし戦闘らしい戦闘はなく、すんなり外に出ることが出来た
戻るかな
「お母様!お手紙です!!」
兵士の1人が手紙を持ってきてくれた
「誰から?」
「わかりませんが、お母様宛らしいです」
茶封筒だ
日本のものとすぐに分かるが宛先も何も書いていない
すぐにあける
折りたたまれたコピー用紙、汚くて読みにくい字となにかの地図、ペン先が貫通している部分がある
ヨーコだな
-コチラオテガミガハルカカナニニトドタコトオキタイツマス。-
読みにくい
ヨーコで間違いない
よく間違える部分もそのままだ、だけど読みにくい
こちらの人もいるのにこうやって書くのはなにか意図があってのことだろう
-テキタイサタデス。-
敵対策ね
心読むな、書きながら思ったんだろうけどね
-マズワフタリガブヂデヨカシタデス。ツラセガキマツタ。-
すごく、ものすごく読みにくい
まだヨーコは文字の勉強ははじめてから1年も経ってないしこれだけ書ければ大したものだと思うけど読みにくい
-オチルハルカオミツケラルナタテゴメンタダナサイ。-
-ブヅオキキ、コノママワワタシモ元杉タスケニイキマスワ。-
-ヨーコルノレア・メレニ・フオブセ・ケメノ・セセ・マニュリヤロ・ガムポルト・マロディヨリ。-
地図はいた場所かな?よくわからないがここの人間なら読めるだろう
スマホで写メをとって手紙は兵士に渡す
内容は伝えておく
-こちらの手紙が遥と奈美に届くことを期待します。
敵対策です。
まずは2人が無事で良かったです。知らせが来ました。
落ちる遥を見つけられなくてごめんなさい・・かな?
無事を聞き、このまま私も洋介を助けに行きます
ヨーコルノリア・メレニ・フォプセ・ケメヌ・セセ・マリュニャロ・ガムボルト・マルディより。-
多分そう書いてある
私はヨーコの名前覚えてるけど合ってるよね?本人が名前を書き間違えて居て少し不安になる
それと何かの地図だ
なにか顔も描いてあるけど・・・誰だろ?闇の神様の加護を使ったヨーコかなこれ?尖った耳で真っ黒な人が書かれてある
けどこっちのマークがヨーコだよね・・・???
地図には二人の人物が描かれているが全く意味がわからない
「ヨーコルノリア先王陛下の・・!わかりました!上層部に届けるようにします!」
「うん、任せた、私は戻るから」
「お気をつけください!」
あれ?鎧騎士が外に出てきてる?良いのかなこれ?
「戻るよ?」
空をボーッと見ていた鎧騎士だったが首を縦に振ってまたついてきた
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