第209話 牢獄と外での生活
新しい生活が始まった
城の近くの一軒家に住み始めた
グレースはここから近くの学校に通うしアビゲイルも既に仕事をしていた
アビゲイルは軍隊式トレーニングのコーチと筆記体の手紙の翻訳をしているそうだ
俺の仕事は諜報部隊としての経験を活かして山岳地帯での活動や簡単なボディペイント、拷問、訓練などの指導をこなし対敵諜報部隊のリーダーの役職を頂いた
レアナー教には聖騎士と言われる戦闘要員の訓練も行われているが洗練されていないコロッセウムのような荒々しいものだ
城の外では刃物は無しだが恐ろしい集団だ、それに訓練を施すのも俺の仕事
城の一部は時間の流れが違う、洗練されていない訓練とは言え経験した時間が長い聖騎士達の能力は既に人間の領域を超えているものも居る
それに怪我を治す魔道具があるのでそれに任せて恐ろしいまでに訓練している
彼らの能力は荒々しい、が既に脅威だ
明らかな諜報員を発見した場合、銃も被害も恐れずに猟犬の群れのように喰らいつく
やりすぎと言えるほどにボコボコにしてからルール様に引き渡している
なるほど、牢獄に怪我して入ってきていた最近の連中はこういうことだったのか
過激な聖騎士は多くいる
ほんの少し目を離すと敵対勢力の人間を拷問して恐怖を植え付けている
俺、牢獄に行くのも仕事なんだけどそんな捕まえた奴らと一緒にいるのって結構やばいんだけどなぁ
石化は城の魔法の1つだそうでトラップルームに敵が入ると石化するのでそこにルール様が入れているようだ
ルール様は毎日来られる洋介様に褒めてもらってご満悦だ
同じように撫でようとしたら腕ごと噛まれた
俺はどうやらルール様にとっては部下と扱われているらしく、無礼は許されなかった
子犬とぬいぐるみの関係のように玩具のように振り回されて折檻されたが中身が出なくてよかった、ドゲザで謝った
仕事がうまくいったら干し肉をおいていってくださることもあるしいい上司だ
牢獄のスープに比べるとなんと美味しいことか・・・
牢獄には毎日、1日分だけ戻ることにしている、牢獄の時間の方がはやく進むからこそ出来ることだ
俺は100万ポイントを貯めきったわけじゃない
あくまでも働きに出ているという判定のようだ
中の人間には裏切り者扱いもされたりもした
トイレの刑に処そうとするものもいたが「Gが外でうまく行けば自分たちもうまく外に出れるんじゃないか?」と言う希望の星となった
彼らのやる気は高まり訓練を自主的に始めていた
そこで仕事として牢獄の人間を外で働かせることを進言した結果、元々考えていたらしくそれが通った
信用出来るものに話を持ちかけて手伝ってもらう
Aは指揮者として採用したがRはまだ一定の働きをしたという判定ができなかったのか連れ出せなかった
残念だが仕方ない
牢獄内にレアナー教を如何にして守り、如何にして敵を撃滅するかという戦略会議室が生まれた
俺のいた牢獄は男しかいなかったのだが牢獄はいくつかのエリアが存在した
女性のスパイ用の牢獄やマフィアの中でも攻撃的すぎるもの専門の牢獄などもあった
だけどまさか俺達よりも下の生活をしているものがいたとは・・・
女性用の牢獄に行ったら驚かれて性行為を求められたりもした
彼女らは俺たちよりも刑務所式に近い生活をしていたようで俺を看守か何かと思ったのかそれとも男に飢えきっていたのか、ファーストコンタクトは怖かった
彼女らは飢えた獣だ
妻子持ちであることを明言しても止まらなかったので最悪なことにストリップショーを行うことになった
流石に股間の隷属の証を見れば頭の隷属の頭と違って意味がわかりやすいだろう
効果を説明してもヘタレ扱いされたがこんな貞操の護り方ってあるのかよ
それでも向かってくる人間には鉄拳制裁で石化させ、拒絶の意思を明らかにした
彼女らも外での活動は求めているものであったので素直に味方となった
男も女も一定以上のポイントを持っている真面目なものの中から隷属の魔法を施した上で活動が始まった
もちろん逃げようとしたものはいたが頭に両手両足が絞まってすぐに諦めたようだ
・・・性器の隷属の証は男限定だ・・・ほんと効果的だよ
遥様に山岳訓練を施し、黒葉様の活動範囲での盗聴器の排除、城の位置から敵視点でどこから調べてくるのかを予想しそこを襲撃するなど仕事は山積みだ
俺たちも元は同業者だ、面白いぐらい見つかり、牢獄に後輩が増える
牢獄仲間の情報通りマンションの一棟殆どがスパイになっているのには笑ったよ
一気に後輩が増えた、かわいそうにな、機材が増えて何よりだ
外での活動は裏でレアナー教徒を守ることや諜報されてないかを調べるものもいる
表向きの聖騎士部や過激派の方々とはできるだけ協調している
以前はレアナービルを調べようとして麻痺するものは公園に捨てられていたが現在は牢獄入りだ
それにしても洋介様の仕事のうち1つ恐ろしいものがある
異世界に行って、あのスープを仕入れてくるのだ
牢獄の一室には無限に出てくるスープの供給元であった・・・何十トン分もあった
そうだよな、牢獄の時間はおよそ10倍速、成人した人間の食料の中でもメインの食べ物だ
1日に3食食べる人間が1日に30食分食べることになる
俺のいた牢獄だけでも最低300人はいる
300人の1日の食事が3回として1日900食分、それが10倍ということは1日のスープはポイント消費の料理や駄菓子を計算せずに9000食分だ
毎日凄い量が減り続けるはずだ
コースケ様によってスープは廃止するように進言されたがあのスープは異世界産で魔力が豊富らしく、身体能力や魔力の向上を見込まれるなどの理由もあり改善されなかった
まぁ俺はアビゲイルの稼ぎでアビゲイルの手料理を食べて良いことになっているので大丈夫だ
弁当を牢獄に持っていく事もできるので食に飢えた牢獄の人間に差し入れることで俺の地位は盤石なものとなった
アビゲイルも金による稼ぎよりも俺が仲間に慕われることで俺が死なないようにしようという作戦のようだ
グレースも牢獄生活について考えてくれて洋介様とアオジルという健康ドリンクを入れるのはどうかと進言しているようだ
グレースはアジアの健康法が好きなのできっと良いものなのだろうな
危険な任務が発生した
ガクエンサイ
数日後に遥様と黒葉様の通うuniversityの、それも数万人も来るfestivalだ
最重要警護対象がそんな場所に行く
関係者の情報を調べるだけでも難しい、アジア系の顔が分からないというものもいるし、まだ日本語がうまくないものもいる
今回は日本語が使えなくてもいい、人手不足だ
男女のカップルを装ってfestivalに来るようにしたり、初の150人体勢、Snipig Pointや爆破ポイントを考え、逃走ルートや仮想敵の指揮車の位置をmapで予想、日本語の流暢なスタッフで最重要保護対象の3人の人間関係を頭に叩き込む
忙しすぎて目が回る
外に出れるスタッフは総動員である
こちらの指揮は信頼の置けるAに任せて俺は遥様につく
遥様は人間関係が良くないようで敵も多いができるだけ手を出さないように言われた
殴らせたほうが法的にはいい場合もあるとのことだがそれで良いのか・・?
調査対象であったハルキという男はいないが問題はマリアだ
ミスキャンパス、ミスターキャンパスに出るようだが予定にもなかったし要注意対象と一緒だ
事が起きるとしたら裏口やロッカールームだろうといつでも人がいけるように言っておいたがまさかイベント中にマリアがキレるとは思っても見なかった
「いつでも撃てる」
「やめろバカ、引き金から指を外して監視を継続しろ」
「了解」
「Gから全体へ、Gから全体へ、遥様はマリアからの攻撃を望んでいる、遥様はマリアからの攻撃を望んでいる、ヨーコルノリア様も近くにいる、任務に集中しろ」
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