第142話 新体制準備


城は残念ながらすぐには使えない


壁には魔道具の照明があるし水もあればトイレも有る


特にトイレは数も多いし僕が向こうで広めようとしていた日本のトイレの更に上位互換になってると思う



向こうのトイレは汚れを落として風で乾燥させる魔道具を広めた


もともとのトイレは男女同室でまとめて水を流していたしトイレ事情については技術革新が出来たと思う


個室じゃないのはすごくやりにくかったし臭かったからね


この城の構造を調べてみると汚物や排水は完全に消滅するらしい・・・しょう、めつ・・・・・・?



城の全体はまだマッピングしきれてない



レアナー様大好きな結婚もこちらの結婚に合わせた部屋を考えるのはこれからだ


3件目の結婚式場のスタッフさん、黒葉のスカウトした三上さんはこのために連れてきた


まだレアナー教の結婚スタッフになるかは会場を見てから決めるということだったが大興奮している



「ここで働かせてください!」


「うん、お給料は出すけど保険?とかはまだ出来てないんだ、でも治すから安心してね」


「え、あ、なるほど」


「僕はレアナー式結婚しかわからないから結婚部門の任せたいんだけど良い?」


「ありがとうございます!!」



色んな結婚式を任せるし、レアナー教の結婚式も教えることにする


結婚に詳しいので必要なものについて話していくと問題となるのは電気や貸衣装など多岐にわたる、特にこの建物には電気というものが使われていない



「明るさも十分ですがあったほうが便利ですね、毎回山を降りて充電というのは大変ですし」



発電方法、充電って何かをぐるぐる回すんだっけ?むかしに体験した気がする


自転車みたいなのをぐるぐるまわして発電する体験をした、ような?


もっと大きくして、でもそしたら重たくなる?だったら信徒たちに回させれば良いかな、うん、いい考えかもしれない



「田辺、人の力で発電できるのを回したら電気足りる?」


「人、力・・・?今は色んな方法がありますし考えてみましょう」



色々難しそうだが計画をどんどんすすめて・・・・いけない


まずこの城広いし外鍵はない、中に人が常駐する必要がある


窓は空いてるが結界で出入りできない


周りは雑草や邪魔な木もある



・・・・・・ここは信徒パワーだな



仕事のない信徒もいたし中に住んでもらうことにしよう、無理でも交代にすればいい


とりあえず道路とか雑草取りとか伐採、何でもやることはある


レアナー教徒に一斉送信「新しい城作ったから色々手伝ってー」うん、これでよし



歩きまわってると広間があった、決闘の間、練兵場?


神様印のこのお城だけどもうちょっと色々詳しくわかりやすくしてほしいものだ


そうだ忘れてた



「黒葉、護りの指輪壊れてたよね?新しいのどうぞ」


「ええ、いきなり!?・・・つ、つつ、つけてもらってもいいです?」



急にモジモジする黒葉だがどうしたんだろう?


なんか後ろの従姉妹のねーちゃんたちがうるさい


いいけどどの指につけるかな


いつもムチは右手で振ってるし右利き、武器を持つ方の手よりも反対の方がいい


左手の親指と人差指はものを握るときに当たるし小指も意外と服とかに引っ掛けて破いてしまうこともある


中指か薬指か、どっちでもいいけど中指のほうが安定しそうだし中指にしよ・・あれ?



「・・・・・」


「・・・・・」



あれ、指そらされた?もう一回、そらされた、薬指がいいのか?まぁいいけど


はめると周りがキャーキャーとうるさい



「あ、ああ、あ、ありが、ありがとうございます」



「さすが俺たちの息子!」


「あらあら」



そんなにキャーキャー言われることかな?


子供に初めて武器や魔道具をあげるみたいで微笑ましいとは思うけど



「なんですの?」


「洋介、みんなにも、それ、つけよっか、ほら、安全のために」


「そうだね、はるねーちゃん頭良いね、はい伯父さん」


「え?ええぇ?」


「「「キャー!キャー!!!」」」



従姉妹のねーちゃん達はなにかうるさいが一人ずつにつけて行く


とーさんだけ自分で「きゃーん」と気持ち悪い声を上げていた


かーさんはとーさんにむけて「どやぁ」っていってるしねーちゃんたちも喜んでいる


田辺は鼻血を出して倒れるし三上は完璧に固まっていた


あれ?はるねーちゃんにはわたしてたはずなんだけど忘れてたっけ?


つけるとなにやら嬉しそう



<あらあらまぁまぁ>


「私はすでにつけてますわ!」


「そっか」



指を見せてくるヨーコだが持ってるなら別にいいか


少しLIVE配信して城を紹介して、城に誰も入れないように【結界】を張り、山を下りてみんなに護りの指輪をつけていった


今日いない親戚や徳田たちにも渡すことにしよう、どうせ余ってるし


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