第31話 結婚、ではなく婚約
病院に行くとベッドで寝てるはるねーちゃんは真っ赤になってた
「どうしたのはるね-ちゃん」
「母さんから聞いたの・・・・わた、私と結婚したんだって!!?」
あぁうん、そうだった
はるねーちゃんが寝てた時に治したから知らなかったんだ?
髪が肩甲骨よりも伸びたはるねーちゃんはとても恥ずかしそうにしている
「昔は「私の嫁に来い」なんて言ってたのに何恥ずかしそうにしてるの?」
「覚えてたの!!!??」
「真っ赤なねーちゃんかわいー」
手を振り上げようとしてたねーちゃんだが指先の機械があったからか、その手はすぐに下げられた
「で?あんた、その、異世界?で何があったの?」
「おばさんから聞いてない?」
「洋介の口から聞きたいのよ」
向こうの話をいっぱいした
おばさんや康介おじさんにはいえなかった正直な話もはるねーちゃんにはできる
オーガに真っ二つにされたり、頭弾けとんだり、高位悪霊を消滅させたり、ドワーフにお酒の作り方教えたり・・・エルフに基礎科学を教えたり・・・・・色々あったなぁ
身振り手振りで説明していく、特に獣人の仲間の話で盛り上がった
そういえば僕が11歳、5年生の時にこちらをいられなくなった
それから5年だからこっちでは僕は16歳だと思う
はるねーちゃんは5つか6つ上の16歳ぐらいだったから今は21か22だ
今はおばちゃんに似て胸もおっきいし肌もきれい、髪もツヤツヤしてモデルみたいだ
だから聞いておかないといけない
「はるねーちゃんはそんな美人になったのに彼氏いないの?」
「っ!!んー!!はぁ・・・・あんた昔から素直ではあったけどほんと直球よね」
「で、彼氏は?」
「・・・いないわよ」
ブスッとしたね-ちゃんだが髪をくるくると触っていた、照れてるのかな?
いたらいたで治すためだったしいいんだけどね
「じゃあ良かった、結婚っていってもはるねーちゃん治したかったんだ」
「結婚せずには治せなかったの?」
「えーとね」
色々とルールを説明した、はじめは康介おじさんと結婚というとものすごくびっくりしていた
女神様は結婚好きで止められなかったとも素直に伝えた
うん、止めようはなかったね
結婚なんて僕も考えたことなかった、けど、それよりも治したかったしなぁ
「じゃあその、女神様?の宗教では私達結婚してるのね」
<そーですぅ!よーすけのおよめさんですぅ>
「うん」
「でも、こっちの婚姻届はダメだったの」
「え?なにか書き間違えてた?」
渡された見てみる、木の棒に布で巻いた羽ペンで書いたのだがうまくは書けてない
穴も空いてるしインクも結構滲んでる
「そこじゃないの、あんたこっちじゃ死んだことになってるしそもそも16歳、日本の結婚できる年齢は18歳からなのよ、一応母さんが届けようとしたけどダメだったんだって」
「えぇ!!!??」<えー>
「だからまぁ、その、婚約ってことでどう?」
<仕方ないですぅ>
「うん、はるねーちゃんにいい人がいたら離婚してくれていいからね」
「なんでよ」
なんかはるねーちゃんは一瞬でムッとした
うん、結婚したとか離婚してもいいとかこっちじゃあまり馴染みなかったよね
向こうの神殿内だと結婚も離婚もよくある普通のことだった
「僕ははるねーちゃんを治したかったから結婚したんだ、だからねーちゃんが幸せならそれでいいよ」
「っじゃ、あ、そういうことで」
手でコイコイされたので近づくと撫でられた
「ほんと、治してくれてありがとね、それに洋介が生きててくれてほんとに嬉しいよ」
はるねーちゃんは大きくなったけどその笑顔は変わりなかった
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