第145話 南極大戦 ⑥7魔将最強の男

敵も残り3割をきった頃、先程一旦別れた梁とウルが合流し戦力は整う。

ずらりと並ぶ敵の陣地の奥、1体の佇む魔法装甲がいた。

それを目指し進む一行。



ウル「気をつけろ!奥の奴はおそらく魔族の7魔将の1人だ!」

琳「わかってる!さっきから合間に攻撃してみたが全て弾かれているからな!」

綺「攻撃して来ない事をみると、相当余裕あるみたい…」

ラウ「お前達3人は奴に向かえ!」

梁「そうだナ!7魔将とやらももう1人いるらしいガ、今いない所を見るに準備が出来ていないカ…」

ミウダ「あるいは罠かもしれない!だが!」

アミダ「雑魚は私達が片付ける!」

マキシム「雑魚を片付けたらすぐ合流する!抜かるなよ!」

ウル「わかってるさ!お前達も雑魚にやられるんじゃないぞ!」



そう言って、ウル、琳、綺の3機は7魔将の1人が乗る装甲へと向かっていった。



「フッ…来たか…」



巨大な剣を構えて3機を見つめていた魔法装甲のパイロットが言葉を発する。



ウル「その声…サタニアか!?」

サタニア「お久しぶりですな。若」

ウル「穏健派だった貴様が何故破滅を望むリコンにつく!」

サタニア「知れたこと…。圧倒的な力の前には穏健派も強硬派も関係ないのですよ?」

ウル「なる程な…。お前たちはリコンに屈したと…」

サタニア「対峙してみれば若もきっとわかりますよ…。その恐ろしさも、絶望感もね…」

ウル「生憎絶望も嫌と言うほど味わった。奴とも対峙し恐ろしさも味わったさ…だが、俺はお前とは違う!仲間達と共に邪魔をするお前達を倒し、リコンの野望を止めてみせる!」

サタニア「あわよくば、若も此方にと思いましたが…。問答は無用なようですな…。分かりました…若とその仲間達よ!リコンに挑む力があるか否かここで見極めさせてもらいますぞ!」

ウル「まさか…お前!?」

サタニア「遠慮は必要ありませんよ?此方も殺すつもりでいきますからね?」



そう言って、武器を構え直すサタニアの魔法装甲からは溢れんばかりの闘気を感じ、対峙していた3人は一瞬怯んでしまった。



ウル「やるぞ!フォーメーションCで行く!」



黒鋼は双剣を抜き、琳の桜流は天之麻迦古を中距離仕様にし、綺の桜花はルードを展開する。

敵も黙って待ってくれる訳はなく、容赦なく攻撃を加えてくるが、綺はその攻撃をルードの結界で問題なく捌いていく。

出来たスキに両サイドから挟み撃ちで攻撃を加えるウルと琳。

どちらの攻撃もヒットしたが敵の魔法装甲はびくともしていないようだった。



琳「硬い!?」

黒鋼:いや…当たる一瞬、敵の装甲の表面に何か膜のようなモノが現れたような感じがした。

ウル「ルードのような結界か!?」

パス:厳密に言えば結界とはまた違うようです。

綺「でも、そうなれば攻撃が効かないんじゃ?」

アイ:そうでもありません。今の戦闘の観測の結果。敵の装甲の表面に傷がついております。

琳「少しは効いているって事か?」

パス:しかし、このままでは決定的なダメージを与えられないままなのは確かです。

ウル「奴は7魔将最強格の男だ…。おそらく装甲騎手としても同じだろう…。皆、戦い続けている以上長期戦は不利だ!一気にカタをつける!いいな!」

琳「確かにな!」

綺「賛成!」

3人『バーストモード起動!』



3人は装甲の特殊モードを起動しサタニアの魔法装甲へ再び攻撃を開始した。

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