Another10 成り代わり 2
それからは、剣持 詩織として日本皇国で潜入し若を探しながら社会に溶け込んでいた。
そして、私はとある少女と出会い不思議な歌を奏でる彼女のことをレビア様へ報告する。レビア様は実験したいとして行ったことを細かに私に報告をするよう指示した。
レビア様より彼女の歌は何なのかを聞いた。レビア様はかつて昔存在していたセイレーンが扱っていた魔の歌に似ているとの見解だった。
人や魔物を引き寄せることのある魔の歌に似た彼女の歌、それはいずれ利用できるとレビア様は呟いていた。
利用する…私は彼女に関わるごとにどことなく後めたさを感じるようになっていた。
あるライブの際、レビア様より魔物を交えた実験をするという事を伝えられた。
だが、私は匿名で魔物が出現することを日本のある機関へ知らせる。
今となっては何故そうしたのかわからない…七海 瀬那、彼女に何かあったらいけないと思ったのだろうか。
思った通り大規模な魔物の襲来…レビア様は人間がどれだけ犠牲がでようが構わないということだと感じられた。
だが、私の心配は杞憂に終わり魔物も掃討された。ただ、驚くことに瀬那とそんなに歳が変わらないまだ若い子供達もその魔物の掃討に一役買っていた。それだけに終わらず、この国の軍を足止めしていたのにも関わらず、あの特殊なゴーレムを倒した者も若い男だということだった。
だが、この男…信条錬には感謝することになった。
後から聞いた話では瀬那はどうやら会場から抜け出し、ゴーレムを誘導するために戦場の近くまで行っていたそうだ。それだけでなく、瀬那の制御できないでいた歌を制御できるまでにしてくれたのだ。
瀬那自身も心境に変化があったようで今までよりもやる気がでてきていたことには正直驚いたほどだ。
それから、西島 遙も一緒に活動することとなり瀬那と2人を見ることになったが全然苦ではなかった。
彼女たちを欺いている自分に少し嫌気がさしてきていた頃、シャングリラ大陸へ渡り一度レビア様と合流することとなった。
レビア様が計画していた魔人の召喚…それを成功させると一気に戦力が整うとの事だったが¨偶然¨その大陸に来た信条錬とその仲間たちによって計画は阻まれてしまう。エルフの里の時に見たレビア様の仲間を切り捨てるようなやり方…それを見逃さなかった私にはレビア様の事が心から信じられずにいた。
後日、レビア様より通信した際に小言を言われたが通信を終えた時どこかホッとしている自分がいた。
そして、日本皇国に戻りしばらく経ったあの日、私はついに若を発見する。
だが、若は衰弱しており危険な状態だった為この国の医療機関へ泣く泣く送ることになってしまい落ち着いた頃、私はレビア様に報告を行う。
私はレビア様より急ぎ若を奪還するように指示があったが、私は警備が厳重だと言いしばらく様子をみて奪還すると日付を先延ばしにしていた。
とある日、私は若の面会の際、偶然訪れた彼に気づかれるように私は魔力を練り計画を実行したのだった。
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