戦後日本の飛行艇


 対潜探知技術はソナーによる探知だが航空機からの場合ソナーブイの性能特に無線技術の低さから、有効では無かった。

 そこで、飛行艇が潜水艦の空いて潜伏海域に着水してソナーブイで探知する方法が考えられ開発されたのがPS1だった。

 二式大艇を製造した川西の後継会社である新明和において菊原技師を中心に製造されたPS1は要求性能を見たし世界最高の性能を誇った。

 しかし、完成と同時にソナーブイの技術が向上。

 陸上機でも海中の潜水艦を探知出来るようになり、PS1の価値は下がる。

 だが川西は荒天での離着水性能を生かした救難機への改造を打診し許可が下り改造。

 優れた性能を満たし、海難救助の現場で使用される。

 大型で性能が良いことを理由に様々な派生型が作られ一部は海外へ輸出されている。


貨物型

 最初に作られた派生型。

 救難型から救難装備を排除し、パレットを移動するためのコロを床に設け荷物の輸送をやりやすくした。

 飛行場のない離島への輸送、ヘリでは運べない搭載量を生かした活躍をしている。

 特にレーダーサイトの建設などに活用され重宝されている。

 結果、多数が導入され派生型が作られるきっかけとなった。


旅客型

 導体内部に客席を設けてあり、飛行場の開設が困難な離島への輸送に使われる。


消防型

 ペイロードの大きさを生かして、下部に吸水口と消火タンクを設置し上空から噴霧する。

 消火活動中は湖面を滑走し、吸水口から機体の勢いを利用して内部に高速吸水する。

 大型のため、放出する量が多く、半ば水の壁となっており火災を一瞬で消火するが、衝撃が凄まじく、初期では人が居る可能性がある場合、衝撃で死亡する危険があるので使用禁止の運用がなされていた。

 現在投下ノズルの改良により、散水量をコントロールすることが出来るため制限は解除されている。

 日本での使用は少ないが、南中国、アメリカに配備された機体は山火事に幾度か出動。

 その性能を見せつけ、効果に圧倒された現地当局が購入している。


災害派遣型

 機内に医療機材を搭載し、船舶などでは到底到達できない短時間で現場に急行し救難活動を行える。


気象観測型

 遠隔の海中状態を知るために使われている。

 特に台風の進路予想、規模の拡大縮小を検知する為に使われている。

 与圧型に改造されてからは、台風の目の中に入り直接観測する運用がなされている。


特殊戦型

 ヘリでは到達できない遠隔地の海岸に工作員、特殊部隊員を送り出すために作られた。

 低空低速での運用が可能で小型船に誤魔化すことが可能。

 夜間飛行能力を持つ。 


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https://kakuyomu.jp/works/16816927862106283813/episodes/16818622170772905305

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