第2話 佐伯先輩が俺を雷使いだと勘違いした日
「「「へぇ???」」」
「昨日、鈴木くんを河川敷で見たの! 一般人には下手くそな素振りにしか見えないだろうけどあれは!そう!あれは絶対! アニメ騎士戦士に出てくる主人公ツヴァインの必殺技! ライジング・サンダーよね!私あれ!大好きなのよ!」
そう興奮した口調でいう佐伯先輩は、ライジングなんかと叫んでいる。
「待て待て待て なんだよそれ!
そんなアニメ知らねーよ!
てかあんた柄の悪い人たちにかこまれてたんじゃなかったのかよ!!」
文脈からわかるようにケンタは先輩相手に敬語を使い忘れるほど焦っている。
「私は、柄の悪い人には絡まれてないわよ。私はただケンタくんの素晴らしいライジング・サンダー(ただの素振り)を河川敷で見ていただけよ。」
理解が追いつかないケンタに構わず佐伯は話を進めた。
「私、普段アニメでこんなにハマることはないの! だけどね! キシセンだけは違うの。アレは何がなんでも絶対にみるようにしてるの! 私以外に見ている人に直接会ったことなかったから、ケンタくんみたいな熱烈な雷使いに会えて嬉しいの!
ツヴァインが仲間の内だけでしかやらないいつものアレやっちゃいますか???(ニヤッ)」
「だ・か・ら 俺はそんなアニメ知らないしてか、誰が雷使いだ!
俺は、ただイチローを愛する普通の人間だ!
そんな物騒なもんは、使わないしタダの平和主義だ!!」
と強い口調で言い切ると佐伯は下を向いていた。表情は見えないがきっとびっくりしちゃったんだろう。
「(やべー 勘違いされたとはいえ、佐伯先輩だって女の子だ。この感じだと初めて共通の趣味を見つけたんだろう。そんな子を俺は突き放すようなことをしてしまった。謝ろう、そして落ち着いたらしっかり事実を伝えよう。)」
「あ…あの先輩、さっきはごめんなs…
「うっひょー!!! 名言いただきました!
【俺はただの平和主義だ!】
あの名場面には痺れるわよね!
やっぱり知ってるじゃない!
日常で使うとは、ケンタくんやるぅー!」
「あ、だめだこりゃ。」
結局、心折れたケンタは佐伯の話を昼休みいっぱいまで聞かされるのであった…
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♡と☆☆☆ぜひお願いします!
また、今後ストーリーをより面白くしていきたいので是非感想等よろしくお願いします🙇♂️
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