第57話新婚さんのお正月

【新婚さんのお正月】

ずーっと2人でベッドの中、結構な時間になって、晩御飯をどうしようか、

ここも前のマンションとあまり変わらないくらい、メッチャ都会だから、マンションを出てちょっと歩けば飲食店がたくさんある。

今日は一応まだ正月だから、2人でかにを食べようと言ってかに屋さんで かに!!

『かに』って沈黙が続くよね、でも、もうそれくらいの沈黙は2人の間では平気

最後に、かに雑炊とデザートでお腹いっぱいになって満足。

グアムの良い所は飛行機で約4時間、一番高いコースだったので(おまけにビジネスクラス)フライトもこっちの都合にあった時間で、向こうを昼に出発、だから今日はまだ1月2日、明日1日のんびりしてから出社。

グアムのホテルでさんざんもっこり君だったのに、

一緒にお風呂に入ったら、やっぱりもっこり君

裕子さんも俺のもっこり君が大好きになってくれたみたいで……くれたよね、大丈夫だよね…… チュンチュン あさ~

「裕子さん♡」

「あなた♡」

「えっ」

「冗談よ」

「びっくりしました、寝ぼけてるのかと」

「フフフ」

「でもその呼び方も、なんかいいですね 俺達夫婦なんですもね」 

「うん、でもやっぱり克己君の方がいいかな」

「はい、俺達はいくつになっても、今のままがいいです」

「そうね、ずーっと今のままね♡」

「はい」

 それからゆっくり起きて、いつものようにちょっと遅い朝ごはんの準備

「まだ3が日だからお雑煮 作るね」

「はい、手伝います」

いつものようにニンジン、大根の皮むき、鶏肉は技術がいらないから俺でも包丁でぶつ切りに。

だしの具合とか味見とか調整は全部裕子さんだけど

一緒に作るのは、夫婦になって初めての作業かも 

うれしい。

お雑煮を食べて、ゆっくりソファーでくつろぐ

テレビを付けると正月特番、まあなんでもいいんだけど。

それから、ちょっと2人で足を延ばして“お山公園”まで散歩に出かけて、神社があったので、そのまま初詣。

夫婦になって2人並んで初詣♡

「裕子さん」

「なあに♡」

「すみません、呼んでみたかっただけです」

「うん♡」そう言って腕にしがみついてくれる

午後、遅い朝ご飯を食べただけなので、

遅いお昼、正月でも開店しているお店

「裕子さん、あそこの回転寿司やってますよ」

「だってうちのグループ会社の回転寿司やさんもやってるじゃない」

「そう言われるとそうですね」

「行ってみる?」

「はい」

俺ってやっぱり庶民だよね~、せっかく2人なんだからちゃんとした寿司屋とか

「回転すしがいいんだよ♡」

 裕子さん、俺の考えてることを察してくれる

「はい」

 入ってみると思いのほか混んでいて、見回すと家族連れ、特に子供のいる家族が多くて、正月早々と思ってちょっと驚いていると

「私たちもあんな風に、ねっ」

「はい!」思わず大声で返事をしてしまって、

他の待っているお客さんが驚いて俺を見たので

「すみません」

「フフフ」

別に子供が好きと言うわけではないけれど、裕子さんと俺の子供って考えると、それだけでうれしくて

寿司って思ったよりお米が多い……お腹がいっぱいになって、運動がてらにゆっくり歩いてマンションに帰った。

明日からまた仕事、今までどおり裕子さんと一緒に出社だけど、正式に夫婦としての初出社。

いつもなら、ちょっと憂鬱になるんだけど

家で2人ごろごろイチャイチャ夜でもないのに……

晩御飯を作る時間が無くなったので、近所の飲食店で晩御飯。

そしていつもの夜の生活に、

2人でゆっくりお風呂に入って、イチャイチャ

「裕子さん」2人でベッドに……

朝~チュンチュン 

 裕子さんがモジモジしながら

「あのね、克己君の事、どんどん好きになっちゃう」

「はい、俺も、もう一生離れられないです」

「うん♡」


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