第19話 ソラーロ上空戦➁

 都市ソラーロ上空


 澄みきった青い空に、四匹の大きな鳥が羽ばたいていた。


「隊長、まってくださ~い」


「お前もまだまだ未熟だなあー。もうっと手綱をしっかり引っ張れよおーーー」


 話しているのは魔法の影響で巨大化した鳥、キングバードに騎乗する飛行騎士である。インベルド王国の飛行騎士である彼らは、いつも通りに占領した地域の付近で訓練も兼ねて巡回をしていた。


「にしても、本当にやることないですねー」


「なあに言ってんだ。敵が来ないか警戒するのが俺たちのやることなんだよ」


 そして、いつも通りに駄弁っていた。拡声魔法をお互いに使って話していたのだ。ただ、それだけだった。


「たいちょー、なんだかぴかーってしてません?」


「ぴかーってなんだよばかやろう!あっはっは、目でもおかし 

 ドオオオオン!


 ―――――――――

 旧リマ王国地域 ソラ―ロ基地


「ん?おい、なんか今音がしなかったか?」


「ああ?音?飛行騎士の連中の馬鹿騒ぎだろ、どうせ。ここまで聞こえてくるたあ、奴ら今度はなにしやがったんだか」


「そんな音じゃなかったんだよ。爆発音みたいなさ」


 そう言って、 見張りの一人が上を向くと。


 ぽとっ。


「なんか頭に落っこちたなあ。こりゃお天気雨かあ?」


 そう言いつつなんとなく頭を触って、


 ぬるっ。


「………………は?」


 頭を触った左手を見た。   






 血だらけだった。

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