Column2 「お(ご)〇〇~できる」が使える場面

 前回は「ご利用できます」という表現を取り上げました。

 今度は「お○○~できる」「ご○○~できる」について考えてみようと思います。


     ☆


「ご利用できます」は、敬語として不適切であることを説明しましたが、「ご~できます」自体は使い方さえ合っていれば、きちんとした敬語表現になります。

 例文を挙げてみましょう。


 ――皆さまを、ご招待できます。

 ――先生にお会いできました。

 ――質問にはお答えできません。

 ——施設内をご案内できます。

 ——明日にはご報告できると思います。


 このような感じです。

「お……できる」は謙譲語。自分の側の行為についてへりくだることで、相手を立てることができます。


「皆さまをご招待できます」というのは、招待する側を低めることで「皆さん」を高めています。


「先生にお会いできました」も、先生と会った側(例えば「自分」)を低めることで、「先生」を高めています。


「質問にはお答えできません」は、質問に答える側(例えば「自分」)を低めることで、「質問した側」を高めています。


 こう考えますと、他のもきっとお分かりになることでしょう。

 

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