irony
それは眺めるだけの記憶にも流れている。
その秘密を先に往く、早起きの蝉が
いっそう泣いていて、多分履き違えた蛾虫と喚く
ただ滾るのか くだらない心象と云う 消毒薬で裏漉しした、
あの手この手で
どうせ篤い。
非常口までの道程を遠くにさせるだけの行為を溜息と待つ
やさしく統一された長椅子に
それぞれの後頭部が人生があり。
感嘆に処する、
外は新緑が賑やかに風に塗れ 揺れ、
それぞれの身と委ねているにすぎない
歪に出来上がったカラダは
うちがわからぼろぼろと崩れていくのを
なんとか受け止めれくれるらしい。ふつうに、
見える姿を 憂鬱な表情で
包んでいく太陽はうすめ、
ぼくらを照らし出すが いっときの易しさだけで。
意味も覚えも無い
今年も燕がやってきて。
巣を作り始めた玄関に
繁栄を添えては、
くだらない迷信に
一喜一憂するくせに
病は気からなんて
可愛らしい餓鬼が 嘘をつく、その舌を
絡め取り 何も癒えねえように
ころしてしまいたい、
暁の戒。
新緑の煙管にのせ、しぜんと、して。
午前11:37 · 2022年4月23日
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます