irony


それは眺めるだけの記憶にも流れている。

その秘密を先に往く、早起きの蝉が

いっそう泣いていて、多分履き違えた蛾虫と喚く

ただ滾るのか くだらない心象と云う 消毒薬で裏漉しした、

あの手この手で

どうせ篤い。

非常口までの道程を遠くにさせるだけの行為を溜息と待つ


やさしく統一された長椅子に

それぞれの後頭部が人生があり。

感嘆に処する、

外は新緑が賑やかに風に塗れ 揺れ、

それぞれの身と委ねているにすぎない


歪に出来上がったカラダは

うちがわからぼろぼろと崩れていくのを

なんとか受け止めれくれるらしい。ふつうに、

見える姿を 憂鬱な表情で

包んでいく太陽はうすめ、

ぼくらを照らし出すが いっときの易しさだけで。


意味も覚えも無い 

今年も燕がやってきて。

巣を作り始めた玄関に

繁栄を添えては、

くだらない迷信に

一喜一憂するくせに

病は気からなんて


可愛らしい餓鬼が 嘘をつく、その舌を

絡め取り 何も癒えねえように

ころしてしまいたい、


暁の戒。

新緑の煙管にのせ、しぜんと、して。


午前11:37 · 2022年4月23日

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