第8話 ばばのことば

子供のころの思い出?。


私を育んだ、じじ、ババの紹介ですかね。


私は、父方でも母方でも初孫となる子供でした。


今でも子供の誕生は喜ばしいことですが、当時うちの家族では、特によろこばれたようです。


実家は、町の衣料品店を祖父が経営しており、今で言うリビングルームは、お客様をもてなす場所とレジも兼ねておりました。


私の物心がつくろには、引戸の入口から入って来る人には笑顔で「いらっしゃいませ」と言うのが、当り前という環境でした。


母方の祖母は、仲買人をしており、田舎の特産品である「りんご」をメインの商材として扱っておりました。


どちらも商売をしていたせいもあるのでしょうね。


私自身は内心とても冷めた子でした。


まわりの大人からは、挨拶ができて良く笑う良い子という印象を持つ方が多かったようです。


保育園に通っていましたが、周りの同世代の子達とのほうがコミュニケーションが取り辛く、友達とは、どんなものと私自身は思っておりました。


ただ、年の違う無邪気な時の子供は好きで、小学校に通うころには、近所の子供達に父方の祖母から教えられた「折り紙」「あや取り」「編み物」を教えてあげたりすることも良くありました。


祖父には、頭を使うこと、文字を書くこと(自分の名前は、4才後半には漢字で書いてました。)や、将棋、囲碁、そろばん、読書など教えてもらいました。


母方の祖母は、若いころ(母の弟が生まれて間もない頃に祖父と死別しております。)から、一人で商売をしており、かなり苦労したのでしょう。

私には、人との付き合い方を良くはなしてくれました。

今でも、大事にしているのは、

「相手は、あなたのカガミだから、あなたが優しくすれば、相手もしてくれる。」

「あなたから悪く当れば、悪く返される」

という考え方です。


たまに、昔を振り返り騙されたことは、笑い話として、話してくれました。

親戚関係にも恵まれなかったようで、そちらは苦い顔で話してました。


両親より、祖父祖母との関係が近く、父母から教わることがあまりない少年時代でした。





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