第294話
ルドの陽動。防衛用魔道人形(暴走)の攻撃対象はルドに固定された。
「これで攻撃は俺に集中する!アイギスが倒れたから攻撃はアイン任せになるが大丈夫か?」
「ふん、これでも私は戦闘用なのだぞ?任せておくが良い!!」
そう言って何やら構えを取るアイン。すると背中に箱型の筒が瞬時に現れ、その中から細長い何かが飛び出して行った。
アインの攻撃
背部魔道ミサイルポッドによる攻撃
射撃・必中・火薬調合スキル発動
ダメージ30ポイント×16
防衛用魔道人形(暴走)の防御
魔道障壁展開
爆発による障壁ダメージが発生。障壁破壊。
ダメージ30ポイント×10
防衛用魔道人形(暴走)の残りHP670
ぼぼぼぼぼん!!
「おわっ!?」
「ふはははは!!驚いたか?私は爆撃系武装を使っているのだ!!」
爆撃系って事はアインの武装は全部爆発を伴うって事か?それでよく守備隊に入れたな!?街中でこんなのぶっ放せば被害が凄い事になるぞ?
「その時は炸裂弾が撃てる銃を使うから問題ない!!もちろん殺傷能力は極力抑えてるぞ!」
「相手が可哀そうだろうが!!それに射撃を外したら結局どこかが爆発するじゃねぇか!!」
「命の恩人が爆弾魔で私は驚愕しております。」
「GIIIIIIIIIIIIII!!」
「騒いでる場合じゃなかった!?おっしゃ来い、今度は誰もやらせねぇぞ!!」
防衛用魔道人形(暴走)の攻撃
腕部魔道ライフルの全力レーザー照射
射撃・必中・狙撃・魔力操作スキル発動
ダメージ120ポイント
攻撃対象はルドに固定されている。
ルドの防御
守護者の鎧発動中
ダメージ20ポイント
ルドの自己回復HP15回復
「おっしゃ!!これで実質ダメージは5だ!!」
「そのダメージも今全回復されましたね。」
「自己回復のスキルとその鎧は反則じゃないのか?」
「ALOからの引継ぎだから反則じゃないですぅ。」
「私も引継ぎ組に負けていないと証明しなければな!」
そう言うと、アインはおもむろにしゃがみ込む。すると、膝の部分がパカリと開き中には大きな弾頭の姿が・・・・・。
アインの攻撃
脚部大型グレネードで攻撃
射撃・必中・火薬調合・爆発範囲拡大スキル発動
ダメージ120ポイント
防衛用魔道人形(暴走)の防御
魔道障壁展開
爆発範囲拡大の効果で障壁を貫通
ダメージ120ポイント
魔道人形(暴走)の残りHP550
ドガーンッ!!
「やり過ぎだ馬鹿!!ここは地下なんだぞ!!崩れたらどうする!!」
「私は爆発のエキスパートだぞ?崩れない様に計算しているから大丈夫だ!!」
「そんな危ないエキスパートは即座に引退した方がよろしいかと。」
「GUUUU・・・。」
爆発の影響でHPが半分を切った防衛用魔道人形(暴走)は、徐々に理性が働いてきたのか俺達の事を警戒し始めた。さっきの様にがむしゃらに攻撃を仕掛けてこない。生存本能が人形にあるのか?なんて思うが、まぁ怖がってくれているならその隙に捕まえて・・・・。
「さぁ、フィナーレと行こう!!最後はド派手だぞ!!」
「はい?何かしてあるのか?」
「ふふふふふ、仕込みは最初のミサイルの時に済ませて置いた!!」
アインの攻撃
浮遊型空中機雷による攻撃
誘導・火薬調合・爆発範囲拡大・爆弾使い・七色爆弾スキル発動
ダメージ50ポイント×20
防衛用魔道人形(暴走)の防御
魔道障壁展開
爆発範囲拡大の効果で障壁を貫通
ダメージ1000ポイント
防衛用魔道人形(暴走)の残りHP0
防衛用魔道人形(暴走)は倒れた。
ぼぼぼぼぼぼぼん!!
「ふはははははは!爆発は芸術だ!!」
「確かに七色の爆発で綺麗だけど・・・・。」
「・・・・・。私はこの人に助けて貰って本当に良かったのでしょうか?」
「あはははははははははは!!」
いつの間にか浮かんでいた機雷によって暴走した人形は爆発四散した。めちゃくちゃ可哀そうだったなぁ・・・・・。修理すれば直ったかもしれないのに。
「あーあ、キニスの姉妹が出来たかもしれないのに・・・。」
「ん?なんだそんな事か?なら大丈夫だ。ほれ。」
アインが指さした先には、全身真っ黒になっているが原型を留めた暴走人形の姿が・・・。ってかあれだけ派手な爆発で原型留めてられるって何?ダメージも全く手加減してなかっただろ?
「爆発で恐ろしいのは爆発そのものではなく飛んでくる飛来物だぞ?確かに爆発自体も攻撃力は在るが、殺傷能力で言えば飛来物の方が高い。今回はその飛来物を極力飛ばさない様にしたからな。爆発の衝撃で倒れたが、壊れる程の威力では無いという事だ。」
「あぁ、理屈はあんまり分かってないがお前さんが爆発に関して詳しい事は解ったよ。なら後はやる事は解るな?」
「何かすることが在っただろうか?」
「・・・・。引き剥がした人形がそこら辺に転がってるだろうがよ。修理できる分は全部直すぞ?」
「・・・・・。かなり吹き飛してしまっているんだが?」
「だからやり過ぎだと言ったんだよ。吹き飛ばした分も治りそうなら修理するぞ。キニスも手伝ってくれ。」
「畏まりました。」
暴走人形が吸収していたマジックドールは“引き剥がした”だけだからな。修理すれば動く奴が居る可能性もある。というかこのコアになった暴走人形の影響でまだ稼働できる奴が多く居ても不思議じゃない。なんせ攻撃に使用できてるんだからな、その部分は動いてるって事だろ?
だからこそアイギスは誘導レーザーやガトリングなんかでピンポイントに狙撃して引き剥がしてたっつうのにこの爆発狂いは・・・・。倒すだけなら全武装展開して一斉斉射したらアイギスでも簡単なんだよ。
「これを全部修理するのか・・・・。」
「文句言わずに手を動かす。どうせクエストの更新来てるんだろ?さっさと誘導してくれ。」
「修理人形数が100を超えてるんだが・・・。」
「良かったじゃないか。これでかなり良い報酬が貰えるぞ?」
「・・・・全部爆破してなかった事に・・・・。」
「アインがそれでいいなら良いぞ?報酬が無くなっても知らんがな。」
「・・・・ガンバリマス・・・・。」
「よろしい。ほれさっさと終わらせるぞ。」
全部の人形の修理に3時間程掛かった。修理完了したマジックドールが手伝ってくれたからな。1体修理するごとに修復速度が上がってあっという間に終わったぞ。
「ふぅ、やっと終わった・・・・・。」
「一息ついてる所悪いが、まだ終わってないからな?」
「えっ?でも人形の修理は・・・・。」
「この後ルシファーに魔力変換炉を取り付けないと駄目だろ?マジックドール達が張り切ってくれてるが、俺達も手伝うんだからな。」
「ううううう、後はドール達に任せたら駄目か?」
「細かい調整はこっちでしないと無理だぞ?そうだよなキニス?」
「はい、取り付け作業は出来ますがその後の微細な調整はお任せするしかありません。数値では表せない調整が必要になりますので・・・。」
「なんでそんな面倒くさい装置を積んでいるんだ!!」
「職人の旅人が1から手作りで作ったオーダーメイドの機関部だからな。人の手で調整してやらないと動かないんだよ。」
数値に出ない本当に微妙な調整が必要だからなこいつ。当時も起動するのに機関士の連中が毎回嬉しそうに話しかけながら起動してたっけ。
「そんなの私には無理だ!!」
「アインのクエストに調整の仕方が出てると思うぞ?出てなくても俺が覚えてるから大丈夫だ。」
「ならルドがやってくれ。」
「同時に複数個所調整が必要な個所が在るんだよ。最低2人でやらないと修理が終わらないぞ?」
「そんなぁ~・・・・・。」
「爆発で吹き飛ばした人形の修理より簡単だから心配するな。それじゃあルシファーに戻るぞー。」
さてこれでやっとこのクエストも終わりか?これだけ協力したんだから俺にも報酬が欲しい所だな。もちろんアイギスにもな。
毎回無断転載対策で以下の文を入れます。読み飛ばしても大丈夫です。無断転載ダメ!!絶対!!
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