第39話

クイーンレイシアのお子さんのベビーレイシアに連れ去られ、森のどこかもわからない所に来た俺。ただいまベビーレイシアにモンチュールを上げながら愚痴っております。


「はぁ、モンスが倒せないんだよなぁ。それで困ってるんだよ。だから攻撃力を手に入れようと武器を調達しようとしたり鍛冶屋を呼ぼうとしたり、魔道具を手に入れようとしたりステを強化する薬品を手に入れようとしたけど全部駄目!!いつまで経ってもモンスが倒せない!!今回の友魔も仲間に出来たらモンスが倒せると思って挑戦したけど。だれも仲間になってくれない。もう一体どうしたら良いんだよ・・・・。」


そんな俺の頭をベビーレイシアが蔓で撫でる。


「ん?慰めてくれてるのか?ははは、ありがとうな。お前の母ちゃんを倒したのは俺達なのに優しくしていいのか?」

ブンブンブンッ!!


横に花を振るって事は・・・・母ちゃんじゃない?


「あれは親じゃなかったのか?」

ブンブンブンッ!!


頷いてるから違うって事なのか。じゃあ親戚かおばさん?

ブンブンブンッ!!(゚д゚)(。_。)


「えっあれ前のおばさんなの!?」

(((uдu*)ゥンゥン


段々とコミュニケーションに磨きがかかってませんか?顔文字使い始めたよ!?


( ´∀`)bグッ!

「ん?自然界は弱肉強食だから気にするなってか?」

(´―`*)ウンウン


「お前って優しいんだなぁ。お前みたいなのが友魔だったらなぁ。」


その言葉を聞いたからなのかベビーレイシアの蔓が俺の懐をまさぐる!!


「ちょちょちょっ!!突然何だ!ふひひひひくすぐったい!!」

( ^^) _【鈴】


「鳴らせって?」

( ´∀`)bグッ!


「お前俺の友魔になってくれるのか?」

(・∀・)b!!


おぉぉぉぉぉぉ!!成長すればクイーンレイシアになるであろうベビーレイシアが俺の友魔に!!これでやっとレベルがあげられる!!


「よっし、お前を友魔にするぞ!!名前は安直だがシアだ!!よろしくなシア!!」

(´▽`*)

「鳴らすぞー!!」チリリリ~ン!!


鈴の音が森の中に響き渡り、シアが鈴の中に入っていく。これで俺も友魔ゲットだぜ!!


「ルドさーん!どこですかぁー!!」


イルセアさん?あっそうか、向こうからしたら俺は謎の生物に誘拐された状態だ。急いで無事を知らせないと!!


「イルセアさーん!!ここでーす!!無事ですよー!!」

「にゃんっ。」


おっ木の陰からクロが飛び出して来た。その後ろからイルセアさんが続いて出てくる。


「良かったルドさん、ご無事ですか?」

「えぇ!!この通り無事です!!それよりイルセアさん、俺とうとう友魔をテイムしましたよ!!」

「それは本当ですか?おめでとうございます!!早速見せて頂いても?」

「はい!!出てこいシア!!」ヂリーン!

(*’▽’)


「・・・・・へ?」

「いやぁ、こいつがモンチュール欲しさに俺を連れ去ったみたいなんですよ。それで愚痴ってたら友魔になってくれるって言うので早速テイムしました!!」


おろ?イルセアさん固まってません?


「ルドさん・・・これはイベントのボスモンスターでは・・・。」

「あっ違うみたいですよ?まだ幼体みたいですし。」

「・・・・テイムしたモンスターはステータスを確認できます。確認してもらえませんか?」

「あっそうなんですね、解りました!!ちょっと見せて貰うなシア。」

( ´∀`)bグッ!


さてさてシアのステータスは・・・・。へ?


名前 シア

種族 ベビーレイシア

職業 幼暴食花 Lv100(100/300)

所属 ルドの友魔


クイーンレイシアの幼体。攻撃方法は蔓による捕獲と捕食。

捕食された者はその全てがベビーレイシアの栄養として消化される。


HP  8000

MP  4000


ATK  500

DEF  800

SPD  100

MGK  400

DEX  450

LUK 1000

スキル

<体力自動回復LvMAX>:種族スキル ダメージを受けていない間HPが回復する。(毎秒HP×10%)


<魔法耐性LvMAX>:種族スキル 魔法による攻撃のダメージを減らす。

(MGK×100の値をダメージから引く 魔法攻撃-40000)※MGKが0の場合は1として計算


EXスキル              

<捕獲>:種族スキル 蔓を使って相手を捕縛する。(ATK-目標のSPDで成功判定 成功後ATK-相手のATKで継続ターン計算)


<捕食>:種族スキル 花弁中央の口で捕まえた相手を捕食する。そのすべてを己の力に変える。(ATK-目標のDEFで消化時間計算)


つえぇぇぇぇっ!!家の子超強すぎませんか!?Lv100って何?うわステ全部負けてる!!LUK1000って何!?幸運のお花ちゃんですか?四葉のクローバーですか?花弁が4枚ですものね!!


「見せて貰っても良いですか?」

「あっはい、どうぞ・・・。」

「えっ!?」

( ・´-・`)ドヤッ


シアが後ろでドヤ顔してます。どうだ凄いでしょうとでも言いたいのか!!あぁ凄いよってか友魔になる必要ないじゃん、すでに森の王者になりそうじゃん。


「やっぱりこれボスモンスターをテイムした様ですね。普通でしたらここまでステータス高くはありません。」

「そうなんですか?じゃあ他の人もボスをテイム出来るとか?」

「・・・おそらくバグなんじゃないですかね?そのうち修正されそうです。」

「えっそれじゃあシアは・・・。」

「シアちゃんはそのままだと思います。運営の不手際ですからね。ステータスが若干下がるかもしれませんが・・・それでもテイムしたままでしょう。」


よかったぁ。せっかく友魔になってくれたのにお別れは寂しいからな!!


「よしシア!!早速狩りに行くぞ!!」

(´◉◞౪◟◉)

「どんな表情それ!?」

「花が顔文字使うのはなんか不思議です・・・。」

「にゃにゃん。」


何でも良いのだ!!これでやっと、やっとレベルがあげられる!そうしたらATKが手に入って自分でレベルがあげられるんだから!!GOGOGO!!ハリーハリーハリー!!


第1獲物ハッケーン!!おっあれはゴブリンだな!!それじゃあ早速。


「咆哮『引き付けるから攻撃よろしく!!』」

ミα(゚Д゚ )マカセロ!!


ちょいちょい言葉を使うようになってきがするけど今は気にしない!!ゴブリンが手に持っていた棍棒を振り上げながら俺に襲い掛かって来る!!俺はそれを盾で受けて動きを止める!!


するとシアが蔓を伸ばしてゴブリンを捕獲!!そしてそのまま口の中にポイッ!!


ミシッ!!メシッ!!ボリボリッゴクン。


おぉ!!さすがLv100ゴブリンなんかは瞬殺ですね!!さぁこいレベルアップ!!


・・・・・・シーン。


「えっ!?あれ?レベルアップは!?今ゴブリン確かに倒したよね?Lv1なら確実にレベルアップする奴だよね?」

「上がらなかったんですか?」

「ちょっと確認してみます・・・・・経験値入って無い。なんでぇぇぇぇぇ?」


えぇぇぇぇぇぇぇぇ!?友魔が倒しても経験値入るんじゃなかったのぉぉぉぉ?


はっ!?まさか!!


( ・´-・`)


いやなんかすっごいやり切ったって顔してる。いや蔓なんだけどね?蔓で作った顔文字なんだけどね?わざとじゃない?


(。´・ω・)?

「いや、モンスは倒せたんだ、偉いぞーシア。」

(`・∀・´)エッヘン!!


でもなんで経験値が入らなんだろう?


「ルドさん?もう一度シアのステータス見せてくれますか?」

「良いですよ?」


イルセアさんはしばらくシアのステータスを眺めた後、納得したかの様に頷いて顔を上げた。


「やっぱり。ルドさん、シアが魔物を倒しても経験値が入りませんよ。」

「なっ何だってー!!ホワイ!!なぜ?一体どうして!!」

「ここ見てください。ここに書いてあります。」


えっと何々?


クイーンレイシアの幼体。攻撃方法は蔓による捕獲と捕食。

捕食された者はその【全て】をベビーレイシアの栄養として消化される。


書いてますね?でもこれってただシアのご飯になるって意味では?


「“全て”と言うのは経験値も、さらにはドロップアイテムも全部という意味だと思うんです。つまりシアが捕食して倒したモンスからは“何も得られません”。」


ふあぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?


「えっ!?じゃあシアが倒してもレベルは。」

「上がらないです。それどころかアイテムも手に入りません。」

「NOoooooooooooooooooooooooo!!」

(?_?)


いやシアは悪くない。悪くないんだよ。でも俺の希望が・・・。俺のレベルアップ計画がぁぁぁぁぁ!!


「まだ諦めるには早いです!!他のモンスをテイムしましょう!そうすればそのモンスに攻撃して貰ってレベルがあげられます!!」

「はっ!?そうだった!!ならば急ぎましょう!!ログイン制限時間が迫ってます!!」

「えぇ行きましょう!!」

( ´∀`)bグッ!


しかし、やっぱり相性が悪いのかシア以外のモンスが友魔になる事は無く。挑戦したモンスは全てシアのおやつになり、その日はそのままログアウトする事になってしまうのだった。返せ俺の経験値!俺のレベルゥゥゥゥゥ!


(∀`*ゞ)テヘッ


毎回無断転載対策で以下の文を入れます。読み飛ばしても大丈夫です。無断転載ダメ!!絶対!!

This work will be sent to you by kotosuke5, who is Japanese. Unauthorized reproduction prohibited 

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る