イラクで母が戦死して、ハリケーンで暴動が起きて、三日後に父が射殺された
【書籍版:https://vmfa-313.booth.pm/items/3510523】
「ニューヨークの二棟のビルに旅客機が突っ込んで、イラク戦争で母が戦死して、ハリケーン・カトリーナで家中が水浸しになって、その三日後に父は射殺された——」
「分断」と「報復」が世界を覆った21世紀初頭、「超個体」と呼ばれる群体知性が瞬く間に世界中に広がり、人類の大半を取り込んだ。辛くも逃れた人々は反撃を試み、引き裂かれた地上から空に主戦場を移した。アフガニスタンに派遣されていた海兵隊のマチルダ・ミッチェル大尉は、AV-8B攻撃機の女性パイロットとして対超個体戦に参加、その最中に祖国を失った少女ザラと出会う——アフガニスタン、イラン、イラク、ミャンマー、中国、日本の六ヵ国を舞台に、九人の女性飛行士たちの戦いを描く、終末モノの航空SF。