第253話
2か月前にコロナ陽性になったばかりだったのに……
子供から貰ってしまい、ダウンしてます(´;ω;`)ウゥゥ
短いけど許して……
「お前は一体……」
エチゴヤの宿に泊まった事があるとラグナが口を滑らせてしまった結果、アヤトはラグナに対して再び警戒するが……
「あ、あれですよ?本当に偶々です!簡単に言うと、馬車を魔物に襲われて死にかけていたエチゴヤの関係者を僕の父を含む村の狩人達が助けた結果、そのお礼で泊まれたようなものですよ!」
その後いろいろ……
本当にいろいろあって何回か泊まったけど、きっかけはあの事件だったから間違ってはいない。
「はぁ……なんだ、そう言う事か。いくら金を積もうが、あの宿にはそう簡単には泊まれないからな。てっきりお前がエチゴヤに泊まれるほどの、特別な立場の人間かと思ったぞ。」
一瞬ギクッとはしたものの、なんとかアヤトさんはさっきの説明で納得してくれたのだった。
「そ、それよりも、何の実験をして今回は爆発したんですか?」
「ん~。まぁいいか、お前なら。開発中の魔道具だから他言無用で頼むぞ?」
「はい!それはもちろん!」
それじゃあと、語ってくれたのだが……
かなり技術的な専門用語をバンバン使って説明してくれたので、はっきり言ってほとんど理解出来なかった。
簡単に言うとファイヤーボールをガトリングの様に次々と連写して発射出来る魔道具を開発しているらしい。
しかし、魔石交換タイプでは数発撃っただけでエネルギー切れ。
複数の魔石を使っても数発から数十発弾数が増えるだけでコスパが悪すぎる。
それならば自分の魔力をメインに、補助として魔石を使えばいいんじゃないかと思ったアヤトは、魔力の補助装置を開発。
今回はその起動実験をした所、事故が起きたらしい。
「使用者の魔力補助にと思って、魔石のエネルギーを出力した装置による実験をしたんだが……人間の魔力と魔石から取り出した魔力は少量なら混ざって行くんだけど、ある一定量を超えた瞬間にエネルギーとして混ざることなく突如反発したんだ。その結果がこれって訳よ。こんな簡単な事を何で誰も試さないのかと思ったが、こうなるからやって無かったのかが今回分かったって事だ。」
本当に魔道具の開発は毎回手探り状態らしい。
大手の魔道具職人が滞在する商会ならばこのようなノウハウや実験データも残っているが、その代わり作りたいものを作る自由がほとんど無い。
依頼された魔道具を作る生産部門。
商会の意志にそって開発される研究部門。
アヤトはそんなものに縛られたくは無かった。
「まぁ結果が予想できないからこそ燃えるっていうこともあるんだけどな!それよりも……お前さん。いや、ラグナ。しばらくの間、暇か?」
一瞬、キランとアヤトの目が輝いた気がした。
「特にやることもありませんし、暇ですけど。」
するとアヤトは、ラグナの肩をガッチリと掴んでこう言い放つのだった。
「俺の魔道具開発に付き合ってくれ!一緒に楽しく実験しようじゃないか!」
自分とは比べられないほど、大量の魔力を持つラグナ。
そこにアヤトは目を付けた。
この膨大な魔力があれば、開発中の魔道具の過負荷稼働実験が簡単に出来る。
まぁ、自分の魔力でも頑張れば出来ないことはないが……それだと、どうしても数をこなすことが出来ない。
「だから、暇な時でいいから手伝ってくれよ!」
元々ラグナは魔道具についてどうやって作られているのか気になっていたので
「用事がない日ならば構いませんよ。」
と返事をする。
そうして元日本人タッグによる、魔道具作りが開発されるのだった。
アヤトはまだ気が付いていなかった。
ラグナの魔力量が、自分の想像していた以上の魔力を持つ存在だった事に……
そして、それは初めての負荷稼働実験の時に身をもって知ることになるのだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます