第223話 竜都奇襲。
竜皇国と魔導帝国との国境沿いには、山脈が存在し、これが天然の防壁となっている。しかも、その山脈のは強い気流が吹き荒れており、いかに竜機であろうが飛行して乗り越えるのは難しい。
だが、今回はあえてその山脈越えを行おうというのだ。
確かにこれがうまくいって竜都に強襲をかけられれば非常に有効的だろう。
おまけに、辺境伯側へと地上用の竜機での強襲をかけて相手の目をそらせる。
その間に竜都に攻撃を仕掛ける予定なのだ。
だが、竜皇国側もこれに対して無防備でいるわけではなかった。
国境の山脈の麓付近に偵察用の飛竜部隊、竜騎士を飛行させて偵察を行っていたのである。
さらに生き物であり長時間飛行できない飛竜に加え、気球部隊も偵察用に飛ばしており、即時に竜機が山脈越えを行ってきたのは確認できた。
『竜都に大至急連絡!山脈を超えて竜機が領空に侵入!至急防衛態勢に入られたし!』
その通信を受けたシャルロッテの行動は早かった。
「全住民に連絡!大至急避難できるものたちは地下シェルターに避難!
地脈結界を使用し、竜都全域に防衛結界展開!!
復元したバリスタ隊は竜機迎撃を行え!!私はリュフトヒェン様に連絡する!急げ!!」
「はっ!!」
そのシャルロッテの指示を受けて、竜都防衛隊は一気に行動を開始した。
リュフトヒェンの地脈操作によって構築された、以前にはなかった地脈結界を発動。
竜都全域を覆う天蓋結界を構築し、できる限り復元した地下シェルターに住民を避難させたのだ。
さらに天蓋結界の外周部に存在するこれも本来対竜用に用意した対空用のバリスタを竜機用に展開する。
「周囲の街などは竜機に手出ししないように!返って被害が出る!
こちらを囮にして敵を引き付け、リュフトヒェン様たちが来るまで持ちこたえる!」
そのシャルロッテの通達に、部下は一気に慌ただしく動き出した
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