第55話 裏側

 ※ 今回は主に日本での描写となります。AL編を先にお読みください。



×××




 最強の打者はどこに置くべきか。

 かつては四番が主砲と言われて、いまだに日本ではその通念が蔓延していたりする。

 少し思考が新しい人間だと、三番打者が最強だと言う。

 そしてアメリカで統計が発達してからは、二番打者最強論が誕生し、おおよそこの通りにMLBの打順はなっている。

 だが実は、これはあくまでも統計上の正解であり、各チームごとの正解とは限らないのだ。


 ある程度打てるバッターや、出塁率が高いバッター、そして足が速いバッターなど、どういう選手がどれぐらい揃っているかで、組むべき打順は異なる。

 そしてチームだけの事情ではなく、対戦するチームの内容によっても、打順は動かしていくべきなのだ。

 もっともこれは、役割がその都度変わるため、選手にも柔軟性が要求される。

 最適解ばかりを出していても、人間は反復練習や、慣れた環境でこそ本領を発揮できるものだ。

 しかしそういった繊細さとは無縁の、大介のようなどこでも打てる選手はいる。

 大介の場合はメジャー一年目の四月に、一番多く打った。

 まだたくさん勝負してもらえたのと、三月分が一緒になっていたというのもあるのだが。


 ここまで三打席、大介は一本のヒットを打っている。

 二打席は抑えられたとも言えるが、ゴロを打たせるのが得意な直史が、一つもゴロを打たせていない。

 そして追い込んだら三振を奪っていくはずが、三振も奪えていないどころか、球数が嵩んでいる。

 無失点のまま、最後のバッターになるかもしれない大介を向かえ、球数は現在98球。

 マダックスにこだわるのなら、一球で終わらせなければいけない。

 もちろん直史は、そんな無謀なことは考えない。


 


 日本、東京の神崎家において、朝から武史たちはこの試合を見ていた。

 来年からのMLB移籍について、恵美理には当然話している。

 そして次に話すべきは、当然ながら両親だ。

 まずは佐藤家ではなく、恵美理の実家の方に行ったのは、武史がこちらに気を遣っているため。

 佐藤兄妹は他の三人はアメリカに行っているのであるが、武史までアメリカに行ってしまうのは、両親や祖父母にとっても、寂しいことではないのか。

 恵美理の両親はそう思うのだが、武史の考えでは佐藤家を継ぐのは、あくまでも兄である。

 自分は自由にしてもいい。子供の頃からそういう意識があった。


 実際のところ、今時そんなと思われるかもしれないが、佐藤家は代々長子相続である。

 それで文句が出ないのかと言うと、出ない。

 なぜなら佐藤家は農地や山林など、処分の難しい財産も持っているからだ。

 これを売って遺産を分けるというのは、現実的ではないのだ。

 よって代々金銭的に少しの援助はするが、基本的には長子が全てを相続する。

 武史も今ではそれが普通だと思っている。


 また神崎家と武史の間では、少し話し合いがもたれている。

 それは武史の長男である司朗を、神崎家の養子としないか、というものだ。

 まだだいぶ先のことになるだろうが、遺産相続に関しては、神崎家はもちろん一人娘の恵美理が色々と相続をする。

 その時の相続の問題や、また将来的に武史が日本に戻ってくるかなど、色々と話しておくことがあるのだ。

 なお武史自身はもう、人生数週分の金は稼いだ。

 だがそれをそのままにしておくのではなく、不動産や株式に投資していたりする。

 このあたりは莫大な相続税をどうにかするために、武史も知っておかなければいけないことだ。


 そんなわけで昨晩は神崎家に泊まった武史が、試合の解説などをしている。

 直史の活躍は大介の活躍と共に、日本でも大々的に取り上げられていた。

 むしろ大介一人の去年よりも、今年の直史との二枚看板で、MLBの記事は専門のスポーツ誌でさえなければ、一般の新聞ではNPBよりも大きく取り上げられている。

 アメリカ発のスポーツで、現地アメリカのリーグで、日本人選手が間違いなくMVPになる活躍をする。

 ア・リーグは直史、ナ・リーグは大介で、さらに上杉までいてもう、日本人選手に活躍が集中した一年だった。


 恵美理の家系はヨーロッパからやってきているので、アメリカ発祥のスポーツには疎いところがある。

 それでも野球が日本で一番稼げるスポーツであることや、本場のMLBで活躍する日本人選手が、スターになることは分かる。

 そのMLBの舞台へ、武史も向かうわけだ。

 おそらく五年以上は向こうにいる予定だし、それぐらいは活躍しないと金にはならない。

 武史は天然に見えるが、同時に俗物でもある。

 日本で五年かけて稼いだ年俸が、MLBなら一年で稼げる。

 本当は西海岸に行きたかったのだが、セイバーのコネクションではアナハイムの方には今年は空きがないらしい。

 ニューヨークも悪くはないのだろうが、物価が高いとは聞く。

 ただそのあたりを考えても、MLBの方が稼げるのだ。

 もしダメなら戻ってくればいいだけだ。

 そう気安く考えるのも、武史の特徴なのだろう。

 一流どころか超一流のプレイヤーなのに、こだわりのないことである。



 

 試合の展開は、武史の目からすると、兄の直史が優勢にしか見えない。

 正確に言うと直史は、ルールの範囲で使える、最高のカードを切っていない。

 大介など、申告敬遠してしまえばいいのだ。少なくとも自分ならそうする。

 もっとも事の経緯は知っているので、それを直史自身が選択することはないだろう。

 あの兄は自分でも気付いていないだろうが、日本でも屈指の負けず嫌いだ。

 そのくせ美学があるので、恐ろしい成績を残してしまう。


 ただその直史と大介の間に、もうほとんど差はなくなっている気もする。

 一打席目は外野フライ、二打席目はクリーンヒット、三打席目は強烈なライナー。

 直史の得意とするゴロを打たせることに、完全に失敗している。

 また打たせるならば、二番目は内野フライだと言っていた。

 外野まで飛ばされたり、ライナー性の打球であったりと、直史らしくない。

 もっともそう思わせておいて、何か深い狙いがあるのかもしれないが。


 カーブもスルーもツーシームもスライダーもチェンジアップも、そしてそれらを組み合わせたコンビネーションも、大介を確実に打ち取れるものではない。

 武史ならここはもう覚悟を決めて、ストレートを投げていくだろう。

 そしてそれをスタンドに放り込まれるところまで、映像が明らかに分かる。

 四打席目が回ってくる。

「お義兄さんの方が勝つわ」

「分かるの?」

「ほんの少し、勢いが違うから」

 恵美理の言葉に、武史はわずかに頷く。彼女がそう言うなら、おそらくその通りになるのだろう。


 武史の知る限り、身体能力に優れていたり、技術がとんでもなかったりする人間は、他にも色々といる。

 だがその能力が本当に直感的で、それでいて的確な人間は、亡きイリヤを除けば恵美理ぐらいしかいない。

 なんとなく相手の思考が読めるという、ほとんど超能力めいたもの。

 ただ意識的にテレパシーとして使うとか、そういうことは出来ない。

 あと男心に関しても、微妙に疎いところはある。

 二人がなかなかくっつかなかった理由だ。


 恵美理が言うなら、直史が勝つのだろうとは思う。

 実際に先に、ツーストライクまでは追い込んだ直史である。

 ツーアウトからならもう、ホームランを打たれても一点差ある。

 武史ならばお客さんを楽しませるためにも、ストレートで勝負するところだが。


 フルカウントにまでもつれ込んだ。

 ここから何を投げるべきなのか。

「スプリット♪ スプリット♪」

 恵美理はそんなことを言っているが、直史はスプリットを、投げられるがあまり投げない。 

 どうせ落ちるボールなら、スルーを投げていくだろう。

 スプリットの落差はそれほどでもない直史である。


 明日美であれば、スプリットを投げるのだろうな、と武史は思う。

 恵美理と明日美の仲良しであるのは、本当に武史が嫉妬するぐらいのものだ。

 おそらくどちらかの性別が違えば、二人の間に自分や上杉が割り込む隙間はなかったのだろう。


 その明日美の夫である上杉は、今日はベンチの中から動かない。

 せっかくのスーパークローザーも、チームのリードしている場面がなければ、使いようがないというものだ。

 武史が考えるに、やはり上杉の正しい使い方は、先発だと思う。

 特に直史との試合に当てれば、両者共に無失点イニングをどんどん増やしていくだろう。

 だが打線の援護は、メトロズの方が圧倒的だ。

 大介が直史と、一試合に五打席以上も対戦した例はなかったはずだ。

 

 我が兄ながら、直史が投げあいで負ける試合はありえないと思える。

 だが冷静に考えれば、直史はグラウンドボールピッチャー。

 大介がその気になれば、ヒットぐらいまではそこそこ打てるのは、今日の試合でも分かった。

 ぎりぎりまで粘っていけば、上杉の方がスタミナでは直史を上回るはずだ。


 そうは思うのだが、直史が負ける姿が想像がつかない。

 勝ってからぶっ倒れる姿は目撃しているのだが。

「あ」

 恵美理の唇から単音節が漏れて、画面の大介が直史のボールを打った。

 その打球の速度を、カメラは追いきれなかったようだ。

 だがライトが、ボールの入ったグラブを掲げて、マウンドに走り寄っていく。

「ライトライナー?」

「多分そう」

 そう仲良く話し合っている二人の様子を、恵美理の両親は微笑ましく見守っていた。 

「で、どっちが勝ったんだ?」

 野球についてはろくに知らないのであったが。




 敗北の静寂に満たされたロッカールームで、今日は汗もかいていない上杉は考える。

 なぜ、最強の打線を誇るメトロズが負けたのか。

 レギュラーシーズンでは全ての試合で三点以上、そしてポストシーズンでも最低点は二点と、完封負けなど一度も食らったことはないのに。

 それはもちろん、相手が直史だから、というのが理由となる。

 上杉もNPB時代に直史と投げ合って、0-0の延長引き分けを経験している。

 また上杉が降板した後に、レックスに勝ち越された試合もあった。


 上杉なら直史と投げ合って、相手の打線を止めることが出来る。

 MLBの試合は延長に限りがないため、どこまでも投げ続けることが出来る。

 ピッチャー二人の我慢比べで、どちらが勝つことが出来るか。

 自分が勝つ、と自信を持っては上杉も言えない。


 ただ首脳陣の考えは分かっている。

 やはり直史を相手に、一点でも取られれば難しいのだ。

 実際のところは一点なら、大介の力で取れる気はする。

 今日の四打席目なども、惜しい当たりではあったのだ。


 ただ今重要なのは、次の直史との対戦試合ではない。

 明日行われる、ワールドシリーズの第二戦のことだ。

 大介以外の打線は沈黙していた。

 ロッカールームに帰ってきた頃には、直史があの打順調整を行っていたことは、誰もが分かっていた。

 完全に舐められていたのだ。

 大介以外は、封じられると思っていた。

 だからこそわざわざ、フォアボールを一つ出したのだ。


 大介相手に、一度も逃げなかった。

 フルカウントになり、敬遠気味のボールであっても、文句が出ることはなかっただろうに。

 それでも勝負して、そして勝った。

 打球の勢いはすごいものがあったが、それでも打ち取られたことは打ち取られた。 

 メトロズ打線は手も足も出なかったと言っていい。


 ロッカールームに入ってきたFMのディバッツは、その空気に危機感を抱く。 

 ソファーなりに座っている選手はいるが、誰もシャワーを浴びようとしない。

 今日の試合の結果に、打ちのめされているのだろう。

 バッティングコーチのガーネットも、何も言えない。

 何かをどうすれば打てるなどと、安易に言える相手ではないのだ。

「明日も試合だぞ」

 ディバッツにそう言われて、選手たちはのろのろと動き出す。

 その中で一番再起動が早かったのは、やはりと言うか大介であった。


 電話をかける相手は、日本語であった。

 そしてその内容は、上杉など一部の人間にしか分からない。

 だが漏れ聞く内容から、分析を依頼しているのは分かった。

 メトロズの分析班も、今日は徹夜で働くかもしれない。

 ただ上杉としては、直史を打つのではなくアナハイムにかつならば、現実的には他のピッチャーを打てばいいと思う。

 最終回で勝っていれば、上杉が完璧にリリーフする。

 直史以外のピッチャーなら打てるはずだ。

 論理ではそう分かっていても、直史を全く打てずに負けて、それでワールドチャンピオンと言えるのか。

 せめて一点ぐらいは取らないと、そう己を騙すのも難しいだろう。


 上杉はここで、ディバッツに歩み寄った。

 そしてちょいちょいと通訳の杉村を呼ぶ。

「次に佐藤が先発する時に、ワシを当てるように伝えてくれんか」

「ええ!? いや、いいんですか?」

「契約が変わっていることは、監督も知ってる」

 杉村は上杉の言葉通り、ディバッツに伝える。

 それは英語であるため、当然ながら他のチームメイトにも理解された。


 停滞していた空気が、小さく動き始める。

 それに一番大きく反応しているのが大介だ。

「白石、三打席あれば一点は取れるか?」

「……少し作戦を変えれば」

「ならお前は一点を取れ。ワシが相手を0に封じる」

 それは、現実的な話である。


 今季レギュラーシーズンで63セーブ、ポストシーズンで5セーブの上杉は、いまだ一点も失点していない。

 もちろんクローザーと先発では、投げているイニング数は圧倒的に違う。

 だがそれでも短期決戦のワールドシリーズ、上杉なら九回を無失点に抑えるのも難しくはないだろう。

 それぐらいの信頼を、上杉は得ている。

「一点あればいい。そしたらアナハイムの打線からなら、一点も奪われん」

 これは実のところ、アナハイムの痛いところではある。

 今季覚醒したターナー以外にも、アナハイムの打線は決して弱いものではない。

 だがそれを0に封じる。

 上杉ならばそれは、不可能ではないと思われる。


 一点しか取れなくてもいい、と味方のピッチャーに思われるのは、打線陣としては屈辱かもしれない。

 だがそれで激昂してしまうには、今日の内容が情けなさすぎた。

 その中でも大介だけは、色々と考えていたようだが。


 今のメトロズは思考停止で、ただひたすら絶望だけがあった。

 そこにわずかでも光を入れるのは、とても大切なことだったのだ。

 上杉にはその力がある。

 そして上杉と組めば、大介も必ず一点は取ってみせる。

「一点……」

 言葉にしてみる。その重さが分かる。

 直史から、一点を取るのだ。




 どうやれば直史から一点を取れるのか。

 その質問に対し、一番回答に近いところにいるのは、MLBの分析班ではないだろう。

 むしろアナハイムの、直史とバッテリーを組んでいる坂本が、それに近い。

 あるいは遠く、海の彼方でこの試合を見ていた、かつての直史の相棒。


 大学で四年、プロで二年、また国際大会などでも。

 一番直史と長く組んでいたのは、樋口である。

 試合を見終わったところに、子供たちを幼稚園に送ってきた、妻の美咲が戻ってくる。


 テレビの画面は、生放送ではなく録画されたものに変わっていた。

 期間中は何度も再生される映像を、録画出来るようにしてあったのだ。

 そして直史のピッチングを凝視する。

 何度も組んできた相手なので、そのイメージは分かる。

 坂本では直史の力を全て出し切れていない。

「俺が一番上手くナオをリード出来るんだがな」

「え、アメリカに行くの?」

「行かないけどな」

 美咲としてはもう、樋口が移籍なりなんなりするなら、とことんついていく覚悟は出来ている。

 それに問題がないわけではないのだ。


 今年も日本一となったレックスは、その実績に対して収益の拡大化が上手くいっていない。

 本来なら選手の年俸が、もっと上がってもいいだろうと思われている。

 まだ契約更改は始まっていないが、とりあえず武史がポスティングを使うのは、樋口も知らされている。

 来年の武史の年俸は、おそらくそのままなら、六億ほどにはなるはずであった。

 それが高く売れるのだから、球団としてはありがたいのかもしれない。

 ただ別に武史だけが、いい成績を残していたわけではない。

 樋口に対する年俸をどうするのか、問題となっている。


 樋口は今年が、大卒からのプロ入り七年目だ。

 だが一年目は全試合を一軍で出ていたわけではないので、まだFA権が発生しない。

 契約更改はおそらく、武史と同じぐらいの金額にはなる。

 やはり高すぎるのだ。


 移籍先の候補は、ないわけではない。

 OBに多くのつながりを持つタイタンズなど、今年は本多と井口を失ってから選手の起用方法が変わり、やや成績を戻している。

 金持ちで在京圏ならば、第一に考える移籍先だ。

 スターズも来年上杉が戻ってくるなら候補の一つだが、あそこにはキャッチャーがちゃんといる。

 正捕手争いで負けるつもりは全くないが、無駄に争うのも面倒な話だ。


 樋口が思ったのは、メトロズはもっと、キャッチャーを補強すべきだということだ。

 ただMLBにまでは、さすがに行こうとは思わない。

 外国とのコネクションを作ることは、将来的には悪いことではない。

 だがそのためにMLBに行くというのは、樋口の価値観に合わない。

 そもそもMLBはシーズンが忙しすぎる。

 またアメリカで英語でコミュニケーションを取るのが、樋口にとては面倒であった。

 実は直史よりは、よほど英語は得意なのだが。

 

 NPBのシーズンが終わってみれば、MLBもようやくシーズンは終わろうとしている。

 ポストシーズンの期間も、MLBは長すぎる。

 それだけチーム数が違うからというのもあるが、直史の試合の日程を見ていれば、あまりにも大変そうだというぐらいは見当が付く。

 なので樋口の選択に、MLBというものはない。

 もっとも樋口がポスティングを申請すれば、球団は頷くだろうな、とは思っている。

 控えの岸和田が育ってきて、二軍でならば打撃でも無双している。

 昨今のNPBはあまりトレードが活発ではないので、飼い殺し状態になっている。

 今年はそこそこ先発でも出たが、やはり樋口の方が上なのだ。


 契約更改はどうなるか、そして来年のFA権を取得したらどうなるか。

 樋口はそれを考えながらも、画面の中の直史のピッチングから目を離さなかった。

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