第402話 武蔵撃沈!?
「~~~//////」
(どうしよう…///)
(このまま、坊主頭にされてでも俺は耐えるべきか……)
(それとも、全面降伏して、俺は亜紀を放棄するしか道が無いのか!?)
俺の現在は尻餅状態で有る上。俺の右足は二村に踏まれているし、俺が起き上がれないように松田が何時の間にか、俺の左肩を松田の左手で押さえている。
(ごめん……亜紀)
(俺は此処で、海の藻屑に成りそうだよ……)
俺には降伏の選択肢も確かに有るが、此奴らだけには絶対、降伏をしたくない!
坊主頭は恥ずかしいが、このまま耐えれば、さっきの女子生徒が助けを呼んでくれるかも知れない……だが、これは希望的観測だ
しかし、これだけの攻撃で、おめおめ白旗を振るわけには行かない。
亜紀とは必ず別れることに成るし、松田達がこの武勇伝を学年中に広めるから、俺が学園での居場所が無く成る上に、虹心も俺を見放すかも知れない!?
俺の名前は痩せても枯れても、超弩級戦艦と同じ名前だし、宮本武蔵とも同じ名前で有る!!
俺も男なら、男らしく花と散るべきで有る!?
「……三國君」
「私も、やる時はやる女だよ!」
「亜紀のことを諦めてくれれば、これ以上の事をしないけど、そうで無ければ“とことん”するしか無い…」
二村は亜紀のように、冷めた表情と口調で俺に言う!?
其処までして、俺と亜紀を別れさせたいのか!!
それか、それだけ亜紀が憎いのかのどちらだ?
だが、俺は覚悟を決めていた。
俺には撤退の言葉は無い。
此処が、俺の死に場所だ!
俺は二村を睨み付けながら、低い口調で言い始める。
「二村……なら、こっちからも言わせて貰うよ」
「俺は確かに亜紀から、二村が過去に苛められていた事を聞いてしまったが、そんなに俺に聞かれて不味かった話しのなのか…?」
「後……俺が亜紀に近付いたのはあくまで、二村の連絡先を教えて貰うためだった」
「だが、生真面目な亜紀は、二村の連絡先を知っているにも関わらず、二村から教えて貰えの流れに成った」
「勉強も教えて貰ったのも、二村のクラブ待ちで有って、亜紀との関係を意識して求めたのでは無い!」
「俺や亜紀も、悪い部分はもちろん有るけど、最初にぶち壊したのは二村なんだぞ!」
「……」
「~~~(怒)」
俺の言葉で二村は一瞬、きょとんした表情を見せるが、直ぐに怒り狂った表情に変わり、高音口調で俺に言い始める!
「やっぱり。三國と亜紀はグルだったんだね!(怒)」
「亜紀も今朝。似たようなことを私に言った!!」
「『彩織には悪いと思っているけど、武蔵君を最初に放棄したのは彩織なんだよ!』って!!」
「私は三國に愛想を尽かしたが、だからと言って亜紀と付き合うのは許せない!!」
「私と亜紀の親友関係をぶち壊しておいて、さらにその亜紀と関係を勝手に深めた!」
「そんなお前を、私は、許せない!!(怒)」
(くそ……二村を逆上させてしまった…)
(そして、二村は完全俺を敵視した)
亜紀の言う通り。怒り矛先は亜紀から俺に変わっていた。
亜紀には返り討ちを喰らった二村だが、俺なら勝てると見込んでいるだろう。
「彩織~。どうする~?」
「もう、坊主だけでは済まないよね♪」
「後さぁ~~」
「僕の名前と武蔵の名前が被るのも、ムカつくんだよね~~!」
松田が陽気な表情で、二村に話し掛ける。
松田の“武”と俺の“武蔵”の、武部分は被っているけど、読み方は全然違う。
そんなの言われても知らねえよ。松田!
二村は表情を険しくさせながら、松田に言い始める。
「当たり前だよ。誰が坊主だけで済ます!」
「こう成ったら、此奴の妹とその親友も巻き込んでやる!!」
「!!!///」
二村の馬鹿は、対象範囲を広げるつもりだ。
虹心と小鞠ちゃんまでに手を出したら、自分が退学処分に成るのが分からないのか!?
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