第388話 放課後の打ち合わせ その4

「本当に勝てるの……武蔵君?」

「武蔵君の話しを聞いている限り、運動神経は抜群では無いよね…?」


 亜紀は心配そうな表情で、俺に聞いてきた!

 俺だって、やる時はやる男だぞ!?

 多分……///


 でも、そう言われてしまうと、少し不安に成ってしまう俺//////

 俺は少し真面目な表情で、亜紀に言い始める。


「俺だって、男に成る時は、男に成らないと行けない…」

「だから、本気で戦えば……70%確率で松田に勝てると思う!///」


「うーん、……」

「また、何とも言えない数字だね……!」


 亜紀は複雑な表情をしながら言った後。チキンナゲットにソースを付けて食べ始める。

 俺も、ハンバーガーやポテトが湿気しける前に食べよう。

 ジャンクフードでも、出来たての内に食べるのが理想で有る。


『ガサ、ガサ、―――』


「パクッ!」


 俺は亜紀に話すのを一旦中断して、ハンバーガーを食べ始める。

 チキンナゲットを2つ食べ終えた亜紀は、澄ました表情で俺に話し始める。


「……暴力は別として、極端な攻撃はされないと見れば良いか」

「でも、クラスメイトに無視とかは辛いよね…。武蔵君」


「そう成ってしまったら辛いけど、多分其処までは、行かないのでは無いかな~?」

「中田が好きなのは、亜紀では無く二村のはずだし、クラスメイト達も祝福はしてくれないだろうけど、俺と亜紀の仲を引き裂こうと考える奴も少数だと思う!」


 俺は食べ物を飲み込んでから、真面目な表情で亜紀に言う。

 亜紀は理解した表情で、俺に言い始める。


「成る程ね!」

「じゃあ、此処から1~2週間気を付けて、何事も起こらなければ大丈夫と言う訳か!!」


「それで良いと思う。亜紀」

「悔しいとかムカつくの感情何て数日も経てば収まるから、その期間に何も問題が起きなければ大丈夫だと感じる…」


「じゃあ、武蔵君!」

「その間は学園内での、積極的な関係は控えましょう」

「学園外なら、どんな理由付けでも出来るけど、学園内は基本接点が無いからね///」


 亜紀は穏やかな表情で俺に言う。

 俺も亜紀の考え方に賛成で有る。


 俺は普通コース生で有り、亜紀は特進コース生で有る。

 普通コースと特進コースは、交流と言う接点が無いから、学園内で俺と亜紀が一緒にいることは普通無いからだ。


 それを目撃すれば、誰もが思う。

『あの二人、付き合っているのか』と……


「そうだね。亜紀!」

「お互いのためにも、しばらくの間は我慢しようか///」


 俺は、困った微笑み表情で亜紀に言う。

 亜紀も困った微笑み表情で、俺に言い始める。


「うん…。そうしましょう!///」

「どうせその間に、彩織が私に文句を言ってくるはずだし……」

「彩織と完全決着が付いていないからね…」


「二村か…。亜紀を、かなり恨んでいるからな…」


 俺は、表情を険しくさせながら亜紀に言う。

 二村は松田と付き合っているが、俺と亜紀を許したわけでない。


「2~3日の間に、この関係が彩織の耳に絶対入るから、その時に私は、私の気持ちを述べるよ!」

「武蔵君を最初に見切ったのは彩織だと……」


 亜紀は、不敵な笑みを浮かべながら俺に言う!?

 二村が俺を捨てて松田に近寄ったから、亜紀は俺を拾ったとでも言うのか!?


(言っていることは間違ってないかも知れないが、それを亜紀がドヤ顔で言ったら、殴り合いに発展しそうだな!)


 俺は心の中で思いながらポテトを食べる。

 二村は絶対、亜紀に接近するだろうが、話し合いで丸く収まることを期待するしかない。


 亜紀と二村の話しに、俺は参加は出来ない。

 それをしてしまうと、話しがこじれるだけで有る。


 ……


 打ち合わせ的な物はこれで終わり、後の時間はハンバーガーショップでのデートを楽しむ。

 今でも、澄ました表情が多い亜紀で有るが、俺の前ではかなり笑みを出すように成って来た。


 俺と亜紀の行方は、今から1~2週間が勝負に成るだろう。

 出来れば何事も起きずに学年連中らが、俺と亜紀の交際を間接的に認めてくれれば良いのだが……

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