第346話 予想外の人出会う!? その1
……
美術館常設展の方も見終わり現在は、小休止兼トイレタイム中で有る。
俺は男性で有るからトイレタイムは直ぐに終わるが、陽葵先輩は女性なので時間が掛かるで有ろう。
ロビー内に有る、休憩が出来る場所を待ち合わせにして、俺はソファーに座って、陽葵先輩が戻って来るのを持っている。
普段の美術館混雑状況が分からないから、何とも言えないが、ロビーの座れる場所は殆ど埋まっている。
カップルより、家族連れの方が多い感じがする。
(熊の○○さんパワーは凄いな!)
(幼児教育で絶対、目にするからな!!)
「……あれ?」
「もしかして、三國君!?」
俺は心の中で感じながら……周りに居る人たちを眺め、陽葵先輩が戻って来るのを持っていると、いきなり俺の名前を呼ぶ人が居る!?
その声の主は、少し驚いた口調で言っている。
俺は、その声の方向に顔を振り向けると……予想外の人と出会ってしまう!!
(えっ、伊藤さん…!?)
(伊藤さんも、特別展を見に来たの!?)
まさかのまさか、美術館で伊藤さんと出会うと言うより、鉢合わせてしまう!!
嬉しい展開では無く……この状況は不味いな!!///
俺は陽葵先輩と一緒に、美術館へ来ているからで有る。
「……こんにちはと、会うのは久しぶりだね…。三國君!」
伊藤さんは俺の方へ近付いて来て、穏やかな表情で声を掛けた。
伊藤さんの姿は当然、私服姿で有るが……女性らしい姿と言うより、かなり男性寄りの姿で有る!
グリーン系の長袖シャツに、黒色系のデニムパンツ。
更にベージュ系のキャップを被っている伊藤さん。
スニーカーこそは、女性寄りのデザインで有った。
声で直ぐに俺は、相手が伊藤さんだと認識出来たが、声を掛けられなかったら、俺は伊藤さんを見過ごしているだろう。
伊藤さんはそれだけ、ナンパ対策(?)をしっかりとしている姿だ。
伊藤さんは俺を親友目線で見ているから、声を掛けて来たのだろう。
そうで無ければ、無視をして行くことも出来るからだ。
「……あっ、こんにちは。伊藤さん!///」
「これは奇遇ですね!!///」
俺は少し頬を染めて、驚いた表情で伊藤さんに言う。
だが、伊藤さんはそれを気にすることは無く、澄ました表情で俺に話し始める。
「三國君も……美術館の特別展を見に来たの?」
「けど……こんな場所に、一人で来る訳は無いよね??」
「三國君のことだから、虹心ちゃんに連れて来させられたとか!?」
最後の言葉は、少し“はしゃいだ”口調で言う伊藤さん。
此処は学園では無いから、素の伊藤さんが出ているようだ。
「あっ、えっと……まぁ……///」
俺は虹心とでは無く、陽葵先輩と来ているから直ぐに返事が出来ない。
(どっ、どう……答えよう…(大汗))
(伊藤さんに陽葵先輩と来ましたなんて、笑顔では絶対に言えないし、この場は嘘を付いても良いが、伊藤さんが虹心に挨拶をしたいと言われたらそれまでで有る!!///)
俺と伊藤さんの関係は親友関係で有るから、陽葵先輩と一緒に来た事を伊藤さんに話しても本来は問題ない。
だが、女性と言う
俺が直ぐに返事をしないから、伊藤さんは不信感を持った表情で聞いて来る!
「三國君……なんで、直ぐに答えられないの?」
「実は……本当に一人で来たの…??」
「でも、そうだったら意外ね!」
「三國君は男子の癖に、熊の○○さんに興味を持っているのだから……」
途中からは、何かを理解した表情で言う伊藤さん。
俺が他の女性と来たとは、伊藤さんは全く思っていないらしく、ボッチで来たと思っている。
俺に伊藤さん以外の女性親友が居ないことを、伊藤さんは知っているからだ。
(こう成ったら、ボッチで逃げ切るか!///)
(だが、伊藤さんが変に気を利かして『なら、私と回ろうか!』なんて言われたら、それはそれで大々ピンチだ!!///)
「あっ、お姉ちゃん居た~~!♪」
俺は本当にどう答えようかと迷っていると、誰かが声を掛けながら、俺と伊藤さんの方へ近付いてくる。
声の感じからして女の子のようで有るが、一体誰だろうか?
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