第334話 秋が始まる
……
しばらく時が過ぎて……
二学期が始まって、あっという間に一ヶ月が過ぎて、季節は10月に入る。
夏から、本格的に秋の時期へ変わる。
陽葵先輩は生徒会活動の終わりを迎え、生徒会役員から普通の学園生へ戻る。
俺は陽葵先輩と親友関係には成れたが、学園内では赤の他人同士を演じている。
陽葵先輩は学園一の美少女で有るため、ライバルや有志の護衛部隊が居るからで有る。
だが俺は真優美さんのRail経由で、着々と美術館デートの準備は進めていた。
後期の生徒会活動が始まると同時に、葉月祭(学園祭)に向けた活動も始まり出す。
中等部はクラス単位で葉月祭への準備を始め、高等部は部活動・クラブ活動単位で準備を始め出す。
葉月祭が開催されるのは、再来月の第一週末で開催される。
高等部・中等部共に同時開催されて、二日間に渡って行われる。
この時期の部活動・クラブ活動は本来の活動より、自然と葉月祭が優先される。
交流試合や対抗試合も大事だが、部やクラブを代表しての葉月祭も大事に成ってくる。
だが、俺は帰宅部だから葉月祭に関わるのは、モザイクアート制作だけで有る。
ちなみに虹心のクラスはクラス合唱が、葉月祭候補に挙がっているらしい。
中等部三年生に成ってクラス合唱とは……クラスは纏まるのだろうか!?
……
俺の現在の状況だが、俺はとある時期から今まで、かなりの女性と関係を築くことが出来た。
妹で有るが虹心とは、兄妹以上恋人未満の関係が今でも続いている。
兄妹なのに時には、少し甘い時間を過ごして兄妹の青春を楽しんでいる。
俺が虹心に屈服(?)している為、大きな喧嘩も起きずに楽しい兄妹生活が続いている。
虹心の親友で有る小鞠ちゃんとも、俺は一時関係を深めたが、俺の失言と態度に依って、俺は小鞠ちゃんと疎遠に成ってしまった。
おまけに小鞠ちゃんは木付と言う、同じ園芸クラブの男子から告白されて、小鞠ちゃんはそれを受けれてしまった!!///
小鞠ちゃんが木付と付き合い始めてから、俺と小鞠ちゃんの距離は一気に広がり、それ以降、抜本的な関係修復は出来ていない。
小鞠ちゃんは虹心と親友関係が有る以上、兄に当る俺を小鞠ちゃんは無視する訳には行かないので、会話が出来る関係まで戻すことが出来た。
だが、以前のような楽しい会話はもう出来ていない……
現在は二学期中間テスト期間中で有り、普段ならテスト期間中の週末に小鞠ちゃんは、三國家へ泊まりがけに遊びへ来て、虹心と遊びながら勉強をするのだが、今回は泊まりがけは無く日中だけの活動と成るらしい。
これだけの時が過ぎたのに小鞠ちゃんは、まだ俺のことを警戒と心の底から許していないのだろう……
……
二村や伊藤さんに関しては、進展が無いの一言で終わる。
俺にとってもはや、二村はどうでも良いのだが、伊藤さんと関係を深めたければ二村と関係を修復して更に、俺が伊藤さんと関係を深めるのを、二村から許して貰わないといけない。
だが、二村は完全に俺との
それをしてしまうと再度、俺は松田達と対立をしてしまうからだ!!///
風の噂では、二村と松田は付き合う一歩手前だと聞いているが、真相は掴めていない。
二村に動きや変化が有るまでは、俺は待機状態と言えば良いのだろうか?
……
後輩に当る、今日香ちゃんに関しても動きは無い。
向こうからの絶縁宣言も無いし、俺から縁を切るつもりは無い。
だが、俺が新倉洋菓子店の跡継ぎ候補に成るのは別問題で有る。
俺はお菓子作りに興味は無いし、店の経営も興味がない。
そもそも、跡継ぎ問題は新倉洋菓子店のパティシエ(おじいさん)が考える問題で有り、今日香ちゃんが出しゃばる問題では無い。
俺は跡継ぎ問題なしに、普通に今日香ちゃんと関係を深めたいだけで有る。
……
これが、現在の俺の状況で有る。
二学期の中間テストが明ければ、陽葵先輩との美術館デートが待っているが、陽葵先輩は俺とのデートでは無く、後輩と一緒に美術館へ行くと成っている。
だが、二人で行けばデートに変わる!
俺はテスト勉強をしながら、静かにその時を待った……
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