第323話 驚く陽葵先輩 その2

「……お姉ちゃん…!」

「私も……三國君は良い人かなと感じるけど、それとこれは別問題だよ!///」


 陽葵先輩は、凄く困った表情で真優美さんに言う。

 俺が陽葵先輩と同じ立ち位置で有ったら、多分同じことを言っているだろう。


 けど、真優美さんは此処で少し頬を染めて、凄く困った表情で陽葵先輩に言い始める。


「陽葵~~!」

「お姉ちゃんは少し心配なんだよ~~!///」


「陽葵は凄く異性から求められているの、陽葵は誰にも興味を示さない!///」

「異性からの好意を、みんな断わっているのでしょ!!///」

「そんなのでは、大学に進学してから凄く困るよ!(汗)」


「お姉ちゃん!」

「だからと言って、此処で三國君が出て来るのが変だよ!!」

「三國君は私に興味を感じているけど、私は其処まで感じては居ない!!!///」


「!///」


(俺……間接的に振られたよな!)

(俺が告白する前に、陽葵先輩は俺に興味が無いと言い切った!!)


 陽葵先輩が、真優美さんに困った表情でも強気の口調で言う中。俺は陽葵先輩の言葉を聞いてショックを受ける!!


 俺はこの場で陽葵先輩から、振られたも同然の言葉を浴びせられたからだ。

 今日香ちゃんも駄目で、陽葵先輩も駄目か……人生は厳しいな…!


「あらら……陽葵の言葉を聞いて、三國君大ショックを受けているわよ!!」

「可愛そう~~。三國君は優しい子なのに~~!///」


 真優美さんは他人事の表情で、陽葵先輩に言っている!

 いや、あなたも当事者ですよ。真優美さん!!


「……けど、美術館とは言えども、三國君と二人で行ったらデートに成ってしまうよ!//////」

「……お姉ちゃん!//////」


 頬を染めて、凄く恥ずかしそうな表情で言う陽葵先輩。

 美術館でも、二人で行ったら間違いなくデートに成ってしまうだろう!!

 だが、まだ諦めていない真優美さんは、和やかな表情で陽葵先輩に言い始める。


「陽葵!」

「そんなに深く考えない!!」


「三國君と行くと考えるから、デートに成るのだよ!!」

「本当は、虹心ちゃんと三國君との三人で出掛けるのが急遽、虹心ちゃんに用事が入って三國君だけに成ったとか、視点を変えて考えてみたら!!」

「今回はデートでは無く、緊急事態と言うことで!!♪」


「視点……って。お姉ちゃん」

「どうして、お姉ちゃんは其処まで三國君を推すの…?」


 陽葵先輩は『ジト目』表情で、真優美さんに聞いている。

 真優美さんは穏やかな表情で、陽葵先輩に言い始める。


「三國君を推すと言うより……陽葵もいい加減。男性慣れをして置くべきだと、お姉ちゃんは感じているのだよ!」

「虹心ちゃんのように、私たちにも兄や弟が、居れば良かったのだけど……」


「陽葵が最後、男友達と遊んだのは、お姉ちゃんの記憶が間違ってなければ、小学四年生だからね!」


「…………///」


 真優美さんの言葉で、押されている陽葵先輩。

 陽葵先輩の中でも、男性慣れをするべきだと感じているのだろう?

 真優美さんは表情を険しくして、陽葵先輩に言葉を続ける。


「陽葵だって知っているでしょ。若年層の性乱れが……」

「無垢な陽葵に、ヤリサーの毒牙にかかるのは嫌だし、今の子達は理性が無いから、直ぐにハ○撮りを求める上、それを躊躇ためらいなくネット上に放流する!」


「陽葵の性行為動画がネット上に出回って、それをもし、見付けて見てしまったら、私たちの人生は終わって仕舞うわ!!///」


 最後の文章は、泣きそうな表情で訴えかける真優美さん!

 この人も、中々の演技者だな!!


 若年層の性乱れか……俺にはえんが全く無いな!?

 けど、陽葵先輩は険しい顔つきで、真優美さんに言い始める!!


「お姉ちゃん!」

「大げさすぎるよ!!///」


「私。そんな簡単に性行為なんてしないから!!」

「クラス内でも、大人に成った子達は居るけど、私は純潔を結婚するまでは守り切るから!!」


「……//////」


(聞いているこっちが、恥ずかしく成って来たよ!///)

(きっと、真優美さんと陽葵先輩には、俺のことが見えていないのだろうな///)


 真優美さんと陽葵先輩の会話が、凄くエスカレートしている気がするが、俺は口を挟むことが出来そうでは無い……

 このまま、“うやむや”で終わってしまうか!?

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