第68話 作戦練り直し
(そうだ!!)
(潜水艦のように、水面下で活動をして見たらどうだろう!!)
松田が居ない時を狙って、二村さんと接触する、サブマリン戦法を俺は思い付くが、二村さんと関係が深まれば深まるほど、この戦法の継続は難しくなる。
お互いが関係を隠し通して、付き合える訳が無いからだ。何処かで絶対にバレる。
それにそんな事をしても、松田が二村さんを諦める訳が無い!
(この方法は駄目だ!!)
(……別の方法を考えなければ!!)
(しかし……冷静に考えれば俺は、二村さんの家どころか地域も知らないし、趣味なども知らない…)
(俺から二村さんを見れば、どうして二村さんを俺を好きに成ったのだ!?)
(俺自身が、情報に
二村さんを引き立たせているのは、学年一位・二位を争う美少女と言う、ネームバリューが出来ているからで有る。
けど、学年内ミスコンテストは一回も開催されていないし、学年美少女アンケートも公式に行われたことは無い。
知らない間に、そんな情報が男子内で知れ渡って、現段階でそう成っている……
(二村さんの顔は、確かに俺好みの顔だが……それでは、只の面食いだな!?)
(性格も優しそうの割に、変な元気さが有るから、それも俺にはプラス評価だが…)
(……そう言えば、虹心が言っていたな)
『ちょっと地味系な感じはするけど、まずまずの美人だと私は判断した!』
二村さんは、華やかな人では無い。
プリンモールで出会った時の二村さんは、派手な服装では無く、どちらかと言えば地味な格好で有った。
「俺は二村さんの、何処が好きに成ったのだろうか…??」
俺は、思わず呟いてしまった!?
幸い……俺の周辺ベンチに人は座って居なかったから、他人には聞かれてないはずだが、同学年の連中らに知られると、SNS裏アカウントで、先ほどの発言が投稿される恐れが有る!?
(駄目だな……万事休すだ!)
(こう成れば
(二村さんとは関係が樹立しているから、俺は万歳アタックには成らない!?)
心の中で、俺はそう決意をするが……
(けど、これが成功しても……絶対、松田たちに妨害されるよな!)
(松田はクラスを纏めているが、松田の言うことを聞く奴は何人居るのだ?)
俺のクラスは約40人居る。
男女が大体半分ずつで有って、更にその半数ずつが、陽キャラやDQN系の構成に成る。
(単純計算してもクラスの半分以上が、松田の言うことを聞く可能性が有る(汗))
(だが、その半分には俺が苦手な、陽キャラやDQN系が含まれている!!)
下らん悪戯や馬鹿騒ぎを起こす連中らの殆どは、陽キャラやDQN系で有る。
こいつらは自分が楽しいと感じる物は、周りの制止を振り切ってでも平気でやるし、理性が乏しいから、後先の事を考えずにやる。
だからこそ、食べ物で遊んだり、苛め行為が出来る
(二村さんと仲良くなった仕返しに、陽キャラグループから、ゲーム感覚で俺を“ハブ”にされる事をされたら、学園生活が厳しくなるな……)
相手を追い込むのに、クラスメイト全員で、相手を無視をするのは定番で有る。
松田に其処までの力が無いのは俺も知っているが、なんせ陽キャラだ。
過激な事をしてくる恐れが大きい!
松田以外の陽キャラやDQN系から見た、俺の存在は、現在無関心で有る。
俺はオタクが少し入っているが、苛めの対象に成るような格好では無いし、何かが突出している訳でも無い……
二村さんは……そんな俺の何処に、好意を感じたのだ!?
(松田が何処まで、本気なのかを調べた方が確実か!)
(うん……その方が良いな。その辺からの情報収集で始めるか!!)
分類では、松田は陽キャラで有るが、完全の陽キャラでは無いので、根暗系らと全くしゃべらない訳でも無いし、根暗系と仲良く話している場面も見る。
(そう言えば、高岡が松田と良く話しているな!)
高岡もどちらかと言えば、根暗系に成るが高岡は“こうもり”なので、DQN系からは嫌われている。
けど、松田と高岡は波長が合うらしく、楽しく話しをしている場面も良く見る。
俺も高岡とは良く話すが、お互いがクラスメイトの関係から進展させない。
(よし!)
(午後の授業、休憩時間時に、高岡から探りを入れてみよう!!)
俺はそう考えを纏めて、午後の授業のために校舎へ戻った……
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