第41話 越えて



ここから見える街は

眠らない夜の街


赤と緑の交差点

少しづつ消えていく店の灯り


誰を追いかけているのか

回転する赤のランプが

小さな車道を走っていく

そんな喧騒の街が見える


小高い丘の淵から

布張りの屋根に戻り

既に消していた焚き火に

もう一度火を入れて


さらに高い所へと思うが

今更行く場所も無く

心だけが登る場所は違う世界


高く存在する必要も無い

この世界から隔絶された

別の次元へと移動しようかと思えば


三日月の光が

笑っているように見えた

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る