第4話「推したい気持ち/お慕い気持ち」(1)
結局、昨日からずっと答えは出ていない。
僕は
「
「逢ってどうしたいわけ?」
という言葉に。
もう一度、自分自身のことを改めて考え直す。
僕は……愚かにも、たしかに自分がメジャーデビューして、付き合ったりできるんじゃ⁉ なんて妄想をしていた。
これはたしかに──愚かにも、だ。
最近
妄想。現実的ではない。それはわかっているはずだ。
しかしどうなんだろう。それは誰でもするような妄想じゃないかとも思う。たとえば、僕は現在身近に好きな人はいないけど、身近に好きな人がいる人だってそういう妄想をするものなんじゃないだろうか。
付き合いたいという妄想が、告白に繋がるんじゃないだろうか。
なんて考えてしまう。
だから、付き合いたいと思うこと自体はたとえバカな妄想だったとしても問題ない──いや、きっとそこじゃないんだ。僕が引っ掛かっている場所は。
一体僕は何に引っかかっているんだ?
なんてことを今日もずっと考えていたら学校が終わっていた。
もう放課後だ──自分の席から辺りを見渡せば、みんな帰宅や部活への準備を始めている。
僕は少し冷静になるため、ふうと息を吐いた。
そして、まだやるのかと思われようとも僕はやる──本日はあの神曲発表・神ライブの告知から8日後の4月10日。
つまり僕は昨日も含めて二日にわたり、
全く答えは出ないけど。
僕も言われたからと言って自分自身のスタイルは絶対変えないし
嘆息。
ここで一人考え込んでも仕方ないし、そろそろ僕も帰ろう。
ボーっとしてると
今日はバイトも休みだし、僕もさっさと帰って『たぶつき』の新曲、否、神曲を聴いて心を落ち着かせよう。
そう思いながら、帰宅準備をしていると声が掛った。
「ねぇハル、どうしたの? 何かあった?」
見れば──何故か心配そうに僕を見詰める
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