ノーと言えない私
私は、決して強い動物ではない。
人間に銃で撃たれて、その現実を突きつけられる。
いくら大きな牙を持とうと、この世界が私を傷つける者ばかりでは、私は孤独な弱者として生きることを強いられるのだ。
私は、人間こそが強い動物だと考える。
人間はノーと言えるが、私はノーと言えないからだ。
ノーと言えない者は、ノーと言わない者として殺されるか、相手の思うままに弄ばれるのだ。
もし人間に襲われたら、人間の場合はノーと言って、相手にやめてもらえるだろう。
しかし、言葉を話せない私は、相手を傷つけることでしか自分を守れない。
それを強さとは呼べない。
私は、本当に弱い動物なのだ。
本当は誰も傷つけたくなかった。
次の命では、はっきりノーと言える肉体を持って、他のノーと言えない動物たちを守りたい。
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