第105話 攻めたい

「ちょ//今はダメだって」


 布の一枚上から突起に少し触れると、心葉は甘い声を出す。


「ここでやめていいの?…………こんなに濡れてるのに」


 心葉の顔の前で、糸を引く指を見せる。


「やぁ~、恥ずかしいぃ//」


「可愛い顔を隠しちゃダメだよ」


 必死に手で顔を隠そうとするが、私は頭の上で心葉の腕を固定する。


「私、病人なの知ってるよね…………?」


「知ってるわよ。でも元気じゃない、風邪ひいた時と一緒で」


「そうだけど………ひゃっ//」


「それに、元気じゃなかったらこんなに濡れないしね」


「…………うっさい、バカ//」


 赤面しながらそっぽを向く。


 本当は、安静にしていた方がいいのは分かってる。だけど、こんな顔されたら止まらない。


「心葉、脱いで」


「え、でも先生戻って来ちゃうって…………あっ//」


「大丈夫だよ、先生は校庭に出てて当分戻って来ないから」


「――――でもっ//」


「もう中まで指入るくらいほぐれてるんだけど?それでもしたくないの?」


「………………シタい」


 そう言いながら、私のスカートへと手を入れてくる。


「んっ――――――私触っていいなんて言ってないけど?」


「でもさ―――――」


 笑みを浮かべながら、


「羽彩もこんな濡れてるじゃん」


 私から出た愛液を指で伸ばす心葉。


「ねぇ、一つ提案なんだけどさ」


 パンツをづらし、私の中に指を入れてくると、


「今日、私が攻めてもいい?」


「それ、本気?」


 体を火照らせながらも、私は真面目な顔になる。

 心葉に攻められる…………………別に悪い気はしないけど、どこか気が引ける。

 だって、もしこれでハマったら新たな癖に目覚めるから。


 攻めも受けも出来る。それはそれでエッチのバリエーションが増えていいのかもしれないが、私が受けにハマってしまうと、ずっと攻められっぱなしになりそう。

 でもまぁ………………


「今日だけなら、いいよ」


 耳元で囁くと、


「それなら…………」


「ちょ、心葉……………あんっ// 」


 途端、私をベッドに押し倒し、ブラをめくると乳首を舐めながら下を触る手を動かしてくる心葉。


「羽彩もこんな可愛い顔するんだ」


「ん―――んんっ………………」


 荒い吐息を漏らしながら、唇を奪い舌を絡めてくる。


「ちょ、はげしっ!……………ん//!」


「いつもやられっぱなしだからさ………………」


 口を離し、糸を引く唇をいやらしく舐めながら、


「楽しませてよ、羽彩」


 いつもみたいな、可愛げに喘ぐのとは違い、小悪魔な表情は私の新たな癖をくすぐった。







 一時間後、保健室のベッドを2人の体液でビチャビチャにし、先生に問われて心葉のお漏らし(意味深)(私のも含む)という事にしたのは墓場まで持って行こう。








 その後、週一で攻めと受けと交代することになったのは、また別の話。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る