輝劇、第一幕(前編)
「……待って…君、今座長って…その人のことを話したってことは……まさか!!」光は目を大きく見開く。
「えぇ…あなた方エモートゥスから座長と呼ばれ、親しまれていた方のこと…そしてあなた方に起きた悲劇も…この目で
「……教えてよ…座長ってどんな顔だった?どんな声?どんな話し方で…どんな仕草で……ねぇ…黙ってないで……教えてよ!!!」光の発する情念、その怒気が増す…普段の
「……教えてやってもいいぜ…但し条件がある……おれの両親と会わせろ、今、ここで。」髪と目が赤に変わった
光は苦々しげに呻く。「……話す気はないってことだね…いいさ別に…だったら……力づくでも吐かせるまでだ!!」
光の目が緑と赤の混じり合ったような色に変わり、そして…
「
光が右手の光剣を天高く
「さぁ、これで僕の力が及ぶ範囲は劇的に拡大したよ!」
「ちぃ!」
「…だったらここは、真白のやり方を真似してみるか!」
「はっ、やけになった?それだと僕の思う壺だよ!」光剣の
「光陰ノ矢!」
光の速度で
少し時間を
「やつはまだ全力を出していない…本気のやつとやりあえるのは…多分ぼくだけだ。」真白の心の中、黒が静かに皆に告げる。「…どうやらそのようですね…」青が黒に同意する。
「でも今の
「…頼む…!」彼女達は、黒が頭を下げる
「 んで、そんな状況の中、時間を作れだと…?」赤が目を細める。「今のぼくには不純物が混じっている…その不純物を取り除き、もっと濃く、もっと深い「憎しみ」が必要なんだ…やつを倒す為の力が…!」目を伏せて呟く黒、そんな様子を見て緑が口を挟む。
「激情態のことを言ってるんだろうけど、あんたはその力をもってしても一回負けてるんだよ…それにその段階ですら、この心象世界は黒い感情で満たされ、崩壊する可能性さえあった…それよりも強い感情となると…今度こそ分情どころじゃ済まなくなるかもしれない…その展開に面白さは感じるけど、あたいは負の感情と共に消えるのは御免だよ…」渋い顔をする緑、しかしそれでも黒は頭を上げない…水と油の関係であれほど嫌っていた緑へと、彼女は頭を下げ続ける………
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