見下ろす者達
「
「
「ぐ…くぅ…!」
「そう…それがこの私、烏丸八重を前にした時の正しい姿勢。」酷薄な笑みを浮かべ、八重が
「…緑、任せたよ。」
(なんだ、威勢のいいことを言っていた割にもう交代かい?情けないねぇ!)心の内、黒を小馬鹿にしているのは緑だ。「……」恐ろしく暗い目で緑を睨みつける黒、しかしそんな彼女の視線を受け流した緑は手をひらひらと振りながら軽口を叩く。(ま、いいだろう。ここで茶でも
「さて、どんな結末を迎えさせてやろうか…!?」そう言い放った八重、しかし突如として謎の息苦しさを感じ、逆に彼女が膝をついてしまう。
「ククク…詰めが甘いねぇ。」形勢一転、今度はゆらりと立ち上がった
「かっ…お…お前、何を…!」息も絶え絶えに
「窒素だよ。」「…窒素…ですって…?」口端からつぅと垂れる血にも構わず、八重が聞き返す。「そう。あたいは窒素を操作する情力の使い手。あんたが急に息苦しくなったのは、あたしが空気中の窒素を操作してあんたの顔回りを窒素まみれにし、あんたを酸欠にしたからだ。」
(液体窒素による凍結…氷を多用してたのは真の情力を隠すためってか、まるでどっかの関西弁女みてぇだな…)心の中でぶつくさ文句を言う赤。(まぁまぁ、彼女の周到さで助けられたことは結構あるんですから…というか関西弁女って…)困ったように笑いながら緑を擁護し、焔を気の毒に思う真白。「隠してた訳じゃないよ、ただ聞かれなかったから答えなかっただけさ。」悪びれもせず軽薄な口調で赤を煽る緑…ピキ、と青筋を立てた赤だったが、そこはなんとか
「それより黒、もう影は
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