形影相同
「「喜び」か…ぼくからは天と地ほどかけ離れた感情だね。」真白の髪と目は黄色に染まっていた。つまり今、真白の身体は黄の支配下にある。
「そっすね、あたしもあんたとは気が合わなさそうです。」皮肉めいた笑みと共に、彼女は腰のベルトから警棒を引き抜く。対する黒は
「…へぇ、かっこいいじゃないすか…漆黒の刀だなんて…」
「なっ!?」突然の消失に戸惑う
「うわっ!?」
「あの人…影の中を移動出来るんすか!?」仰天した
(黄、代われ!おれが出る!)赤が心の中から呼び掛け、真白の髪と目が赤に変わる。
「水鉄砲!」空気中の水分が
「…
水弾が黒のいる場所に着弾し、激しい
「今度は「怒り」の分情…赤、と呼ばれていたっけ?ぼくに近い感情なだけあって中々強そうだ……が、ぼくには効かない。」その白い空気から、
「…あの体格でこれをまともに喰らえば少なくとも数m吹っ飛ぶ…そうならねぇってことは…」
「…んの野郎…!」
「効かないと言ったよ!」黒は刀の背を使い、真白に強烈な峰打ちを喰らわした。
「かはっ…!」肺の中の空気を一気に吐き出し、苦しみに身体を折る真白…そんな彼女に黒は追撃で蹴りを入れ、
「ぐっ、ごほっ…ちくしょう…あいつ、攻撃の瞬間だけ影を引っ込めて部分的に実体化させてやがる…これじゃあこっちの攻撃だけが効かねぇじゃねぇか、くそったれが!!」痛む身体にむち打って立ち上がらせ、体勢を立て直しつつもきちんと悪態をつく
(実体がないんじゃ、どんな攻撃も効かないじゃん!?どうするんすか真白さん!)黄が慌てふためく。その様子を見て、もどかしい様子で青が皆に懇願する。(すみません、情力が使えるようになるまであと少しです…それまで皆さん、なんとか耐えてください!)戦況は依然として黒の有利な状態だ。
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