第30話 マリアは可愛い

ほんのちょっとえっちぃ回です。

最悪流し見されても構いません。


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


「それじゃ講義を始めようか」


 こうして僕が主導で行う魔法の講義が始まった。


 言うことは母上との講義の時と同じだ。アレクとミゲルはすぐコツを掴んだみたいなんだけど、マリアがまだなんだよね。


「アレクとミゲルはもうできつつあるから、どこかそこらへんで、魔力を循環させる特訓をしといて!」


「「分かりました」」


 2人は何となくでもこなすだろう。マリアは自分の体の仕組みとかをまだアレク達よりかは知らない。だからだろう。


「あの…… 私はもうできないんでしょうか」


「そんなことないよ。僕もマリアぐらいかかったから」


「そうなんですね! じゃあカイル様と同じだぁ!」


 キラキラして見られると照れるなぁ。


「こらこらっ。そんな目でこっちを見ない! 照れちゃうよ?」


「じゃあもっとカイル様を照れさせますねっ!」


 なんだろう。目の前の子は天使かなんかだろうか。昇天させられるのだろうか。はっ! 危ない。マリアが可愛すぎて意識が飛んでた。


「怒るよ~?」


「ご、ごめんなさい」


「ハハハッ。冗談だよ。じゃあ僕の魔力をマリアに送ってみるから、その魔力を感じてね」


「分かりました」


 集中しよう。こっち側が難しいんだから。


 マリアの手を握る。小さい手だけどあったかい。慎重に


「なんだか温かいものが入ってくるのを感じますっ!」


「それが僕の魔力だよ。もう少しいっぱい送ってみるね」


 よし、もう少し送ればマリアの魔力だまりまで到達するだろう


「ひゃうん!!」


「どうしたの!?」


「かいるさまのまりょくが…… なかに…… つよすぎて……」


 やばい。イケナイことをしてる気持ちになりそうだ。マリアの顔がへなへなだ。気を強くもて! 僕!


「ごめん! でももう少しだけ耐えて」


「ん…… んん――――!!!」


 何とか僕の魔力が抜けられたようだ。それにしてもマリアは感じやすいのかな? イケナイ想像をしてしまいそうだ。


「どう? 楽になった?」


「は、はぁ。楽になりましたぁぁぁぁ。私なんかおかしくなかったですか!?」


「そんなことないよ?」


 ごめん。マリア。楽しませてもらったよ。


「カイル様にこんな顔を見せてしまったらお目汚しに……」


「そ、そんなことないよ? そ、その…… 可愛かった!」


「ふぇ!?」


 顔を真っ赤にして恥じらいを見せるマリア。でも、そんなマリアも全部可愛いんだよ。


「可愛いよ! マリアは」


「――ッ////////////////」


「ハハハッ」


「からかわないでください! 本気になっちゃいますよ!」


「本気だよ?」


「え?」


「本気」


「い、今言わないでくださいぃ!」


 マリアには怒られてばかりだな。でも、それも心地良い。いつかはちゃんと気持ちを伝えよう。


「じゃあ、講義の続きをしようか」


「分かりました」


「アレク達もきてーーー!」


「「分かりました!」」

 

 声をかけると2人が走ってきた。なんだかミゲルがニヤニヤしてる。そのまま僕に近づいてきた。


「随分大胆ですね?カイル様」


「おい! 今それを言うな!」


 どうやらミゲルには聞こえていたようだ。


 1つカイルの弱みが握れてご満悦のミゲルだった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る