第5話 第2の彼氏 ⅱ

「では、これで失礼いたします。」

「失礼いたします。ありがとうございました。」

「こちらこそ。お疲れさまでした。」

視察も無事に終わり、今日の業務は終了だ。

「主任、お疲れさまでした。」

「お疲れさま。いろいろ、調べてくれてあって助かったよ。ナイスフォローだったよ。」

「いえいえ、主任の進行が上手いからですよ。」

「ははっ、それは、どうも。さて、宿に戻るまえに、どこか寄るかい?」

「あ、いえ、大丈夫ですよ。それより、私は宿の美味しい食事とお風呂が楽しみです。」

「そうか。あ、でも、僕は、奥さんにお土産を買いたいんだ。木下さん、お勧め知らない?」

「それなら、長月堂の雪兎がおすすめです。白餡ですけど、奥様、お好きですか?」

「白餡だと、義父が好きだよ。いいね。タクシー拾おうか。」

ラッキーだった。

長月堂は駅にも店舗があるし、駅には他にも店舗がありから、そこで買えばいいと思っていた。雪兎は、清香ちゃんと将生叔父さんと実家に。恭也くんには、地ビールのセットでもでも、と考えていた。でも、本店に行けるなら選ぶ種類が増えてありがたい。


チェックインの紙に記入していると、フロントの人が尋ねてきた

「お食事、19時になります。どちらのお部屋に運びましょうか」

「僕の部屋へ」

「はい。では、お部屋にご案内します。」

え?部屋食?きいてないよ…

部屋食なのは寛げてうれしいけど…

なんだか、釈然としないまま、部屋に到着した。私の方が早くに着き 、別れ際に、主任は「じゃあ、7時に待ってるから」と言って、中居さんと2つ先の部屋に行ってしまった。

電車の手配をしたのは私だ、でも、宿は主任が良いところ知ってるからと任せてほしいと言われた。部屋食とはきいてない。

テレビ台の上に鍵を置いて、わたしは上着を脱ぎ、横になった。

あ、そうだ、もう一度起がった。

もともと、ストッキング苦手なんだよね。こういう日は、我慢するけど。

部屋に一人…静か。


は…

いつの間にか、うとうとしてしまっていた。

腕時計をみる。

17時半過ぎ。

20分ほど寝てしまっていた。たしか、夕食は7時。間に合うな、お風呂いってこよう。

私は、支度をして、内湯へいくことにした。

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Loveトラメーカー あや(ay-moonlghit) @ay-moonlghit

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