第334話 究極の頭脳を得た男 3

(前回からの続き)


人工知能の ChatGPT の得意分野をみつけるべく、オレは色々試してみた。


「面白い物語の作り方を教えて」


こういう評論ものはどうだろうか?

すると、なかなか良い回答が返ってきた。


**(開始)**


面白い物語を作るためには、次のような要素を組み合わせることが重要です。


1. 人物:魅力的でリアリティがある人物を作りましょう。彼らには目標や夢、葛藤や問題があります。

2. ストーリーライン:物語には明確な目的や結末があるようにしましょう。人物が目標を達成するためにどのように試行錯誤し、成長していくのかを描きましょう。

3. 緊張感:物語には緊張感やサスペンスを持たせることで、読者や観客が物語に引き込まれます。

4. 説得力のある言葉:物語は、説得力のある言葉で書かれるべきです。正確な表現や、適切な文学的手法を使うことで、物語をより魅力的にすることができます。

5. リアリティ:物語にはリアリティを持たせることが大切です。物語の中で起こることが現実的であるように、細部にまでこだわって書くことで、読者や観客が物語を信じ込むことができます。


**(終了)**


おお、言うじゃん!

こいつの作る小説は全然面白くないけど、評論は得意みたいだ。


現実世界にもいるよな、こういう奴。

口だけで実行力の伴わない人間が。


まあ、それは良しとしよう。


次に「読者を感動させる物語を作るには?」と訊いてみた。

するとこんな答えが。


**(開始)**


読者に感動を与える物語を作るためには、次のような要素を組み合わせることが重要です。


1. 感情的な表現:物語には感情を引き出すような表現を使うことで、読者が物語に共感しやすくなります。

2. 驚きや不思議:物語には驚きや不思議を持たせることで、読者が物語に引き込まれます。

3. 感動的な結末: 物語の結末が感動的であるように、物語を締めくくりましょう。 感動的な結末によって、物語が忘れられないものになります。


最後に物語を書く際には、自分自身の感情を反映させることで、読者が共感しやすくなります。


**(終了)**


「面白い物語」に対する回答と重複する部分は除いて、新たな部分だけを引用した。


コイツの言うことは一々もっともだ。

これだけ分かっていて、何故あんなに面白くない小説しか書けないのか不思議だ。


なんか上手い使い方ってのがあるのかね。


結局、万能ってわけじゃなかったんだ。

とはいえ、何でも新しいものを試してみるってのも大切だと思う。


(究極の頭脳シリーズ、完結)

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