第162話 漫画にハマり自己嫌悪の男

年を取ると小さな活字を読むのが苦手になる。

それでついつい漫画に走る。


オレはどうも殺し屋モノが好きみたいだ。

「ゴルゴ13」なんかコンビニで見つけるたびに買ってしまう。

やっている仕事と正反対なのは何でだろう。


一世を風靡した「鬼滅の刃」とか「進撃の巨人」とかは第1巻で挫折した。

「ONE PIECE」にしてもしかりだ。

世の中で流行っているからといって自分が読んで面白いとは限らない。


そんなオレがハマってしまったのが「ザ・ファブル」。

これまた殺し屋の話だ。


ちょっと1巻か2巻だけ読むつもりが、気がついたら次々買ってしまっている。

初日が第1~8巻で、合計約6,000円。

次の日が第9~22巻で、合計約10,600円。


Kindleだから歯止めが効かない。

一体、何をやっているんだ、オレは?


人様ひとさまに小説を読んでもらう立場のオレが他人の漫画にハマってどうする!

ミイラ取りがミイラになるとはこの事か。



でも、面白いものは面白い。


こうなったら何が面白いかを分析して自分の書くモノにも取り込もう。


まず主人公のファブルと妹の洋子のキャラが立っている。


両方とも殺し屋だが、特殊な環境で育ったので何処かズレている。

クリスマスや正月の風習が分かっていない。

だから正月には凧上げだと聞き、真剣にやって笑われてしまう。


サンマを焼くのはいいが、頭から齧って食べてしまう。

無茶苦茶だ。


2番目に面白い要素としては人を殺す方法の多彩さ。

素手やナイフはもちろんのこと、手製の銃や毒キノコが登場したりする。

回を追うにつれて恐ろしい敵が現れるが、それをファブルは上回る。


登場人物のキャラが立っていて、予想を上回る殺人方法が披露される。

面白いのはそういう部分なのだろうか。

オレも見習わなくては!


とはいえ、1日に14巻も買ってしまうとは……ただただ情けない。


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