第123話 トム・クルーズになった男

「トップガン マーヴェリック」を1人で見てきた。

1986年の「トップガン」の30数年ってからの続編だ。


実は86年版「トップガン」をオレは英語教材として使っていた。

だから場面の細部まで、セリフの細部まで覚えている。


そのオレに言わせれば、「トップガン マーヴェリック」は前作へのオマージュにあふれている。


まずはオープニングの場面。

空母からの戦闘機発艦シーンは前作同様でありながら迫力は倍増。

音楽は同じ「デンジャー・ゾーン」。


また、前夜にバーから外に放り出した男が教官として現れるシーン。

生徒たちの「アチャーッ!」という表情が見ものだ。


そして、若者らしい青春のビーチシーン。

ビーチバレーがアメフトに変わっていた。


いずれも前作を知る者にとってははずせないシーンだ。


あとは準主役とも言うべきルースター。

86年版のトム・クルーズの相棒、グースの遺児という設定だ。


当時の若者たちが年を取り、その子供たちが成長した。

力を合わせて共通の敵と戦う。


振り返れば、オレ自身もかつての同僚の息子や娘とともに働いている。

時にはともに手術をすることすらある。


やはり彼らに対しては特別な感情がある。

しかし、それは映画の中で言っていた父親代わりというのではない。

むしろ親戚の叔父さんのような位置づけに近い気がする。


世代を重ねる中、順調に知識や技術を継承してきた。

それを可能にした日本の平和に感謝したい。



というわけで、色々と考えさせられた「トップガン マーヴェリック」

2022年版はあらゆる意味で期待以上の映画だった。


前作を知らない人も新鮮な気持ちで見ることができる。

そして、重低音の迫力をぜひ映画館で味わって欲しい。


オレも妻を無理に連れて、再び劇場に足を運ぶつもりだ。


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