帝都狂恋物語

作者 黒弐猫の介

闇に興味を持ったその時、既に闇はそこにいるのかも知れない

  • ★★★ Excellent!!!

通信社の記者、芥川辰巳。彼のもとにある事件の知らせが舞い込む。
『カフェに勤める女性が撃たれた』というもの。それだけでも大事件であるが、更には警察から捜査中止が告げられるという結末を迎える事件。
この異質な事件に記者として動かないわけがない。

捜査する過程で刑事を名乗る、笠松恭二という男と出会いひと悶着の上捜査を共に。更には事件に巻き込まれた菊池サチという女性とも合流し、普段なら絶対に会うことのない三人が出会い、事件の謎を追っていく。

大正時代の空気を吸いながら、登場人物の一挙手一投足に気を配り、口から発せられる言葉に真実を見出す努力を求められる、そんな作品だと感じました。
それ故にこの空気感を味わってしまうと、とことんはまってしまうと思います。

表の顔の裏の心、静かに事件の真相の輪郭を探すその後ろで、大きな何かが蠢いている。ぜひ読んでこの世界にどっぷり浸かっていただきたい。

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