第97話藤壺の女御、男子生む

二月十日を少し過ぎた頃に藤壺の女御は男子を産んだ。


兵部卿の馬鹿宮は「親王の誕生だ!時期東宮だ!」と触れ回っていたけど、誰も相手にしない。

当たり前だ。

だって明らかに不義の子だよ?

何を堂々と嘘ついてんだよ!

恥を知れ!



兵部卿の馬鹿宮の事は後にまわして、藤壺女御とその子供はどうにかしないとしかるべき対応いけない。どうしようか、という相談を大臣達が話し合っている間に、アホがアホな事をいいだした。何と、子供の父親は僕だと言いだし始めた!なんでも生まれた子供が僕そっくりだというんだ。



「実に驚くほど、皇子は源氏の君に生き写しである。皇子の父親が誰であるかは疑いようもない事だ」



お前は、自分の妹宮の顔を見たことがないのか!

てめぇの妹宮は僕の実母に瓜二つ!

そして僕は実母に瓜二つ!

似ていて当たり前だろう!


どうやら、兄妹+αはまとめてコロコロ殺処分されたいようだね。隣で惟光が何やら騒いでいるけど知った事か!後が大変だって?そんなものはしらん!罪に問われる?アハハ!それは証拠が見つかった場合だよ。やだな~~。証拠がなければ罪には問われないんだよ?分かる?

何故か、惟光は寝込んだ。重体のようで熱が下がらないようだ。平安の男性は病弱なのかな?文系は本当に運動しないからな……ラジオ体操でも推進しようかな?  

僕が色々と準備を始めていた処に、子供の父親が現れた。


はぁ!?

誰だよ!!


至急、御所に来るようにと使者が訪れた。


間男が御所に出頭してきたらしい……アホなのか?

事の重大さを理解していないのかな?

帝の奥さん寝取って子供産ませちゃってるんだよ?

縛り首の案件だよ。

命はないね。


とりあえず、その父親を名乗る人物を見に行くことにする。

コロコロ殺処分に人数が増えるかもだし。


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