第47話047「四大公爵(T4)」
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「自重知らずの異世界転生者-膨大な魔力を引っさげて異世界デビューしたら、規格外過ぎて自重を求められています-」
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「ん? なんだ?」
戦いを終えたエイジとジュード、そしてケイティがその人だかりへと視線を向けた。
「っ!?⋯⋯⋯⋯『
「『
「はぁ〜〜⋯⋯お前はそんなことも知らんのか」
ということで、ケイティ先生が丁寧に教えてくれました。
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【
・王族の次に身分の高い位である公爵。その公爵は全部で四つあり、それを『四大公爵』と呼んでいる
<四大公爵>
『ジオガルド公爵家』
『ウェスティン公爵家』
『シャオロン公爵家』
『クリストファー公爵家』
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「なるほど。⋯⋯つまり、かなりお偉いさんのお子様たちということですね?」
「口を慎め。⋯⋯まあ、間違ってはおらんが」
「おい、エイジ・クサ⋯⋯いや、エイジ! お前は口が悪いから黙っていろ、いいなっ!?」
ジュードに何やら失礼なことを言われる。⋯⋯ていうか、二人とも
そうして、二人に事前準備としてアドバイスをもらっていると『
「やあ、ケイティ・バクスター先生。今の決闘拝見させていただきました。彼が噂の『元救世主の平民』ですね?」
「ああ、そうだ」
「やはり、そうなんですね。いやぁ〜実際にお会いしてみたかったので、こうやって直接会うことができて光栄です。⋯⋯少しお話でも?」
「セ、セイン⋯⋯クリストファー様! か、彼は救世主から平民になったばかりであるため、その⋯⋯この世界の『常識』を理解しておりませんので、私でよければ間に入ってお話を⋯⋯」
「私は彼と
「⋯⋯うっ!? し、失礼しました」
さっきまで威風堂々とした振る舞いをしていたジュードであったが、
「というわけで、エイジ・クサカベ君だったかな? 君は⋯⋯⋯⋯16歳?」
「ん? ああ、そうだけど⋯⋯」
「おい、コラ⋯⋯元救世主で今は平民野郎! お前、公爵家に向かってなんだその口の聞き方は?」
横から、180⋯⋯いや190センチ近くあるであろう赤髪短髪の図体も態度もデカイ奴が割り込んできた。だが、
「いいよ、ジェイク。私はそういう
「ヘン! 何をいまさら! 四大公爵クリストファー公爵家の跡取りがそんなこと言ってどうすんだ! もっと威厳を持って接しろ!」
なぜか、直接話しかけられたわけでもないジェイクという男が、セインという奴に対して怒りの感情そのままに注意する。
「まあまあ、いいじゃないですか⋯⋯ジェイク」
「うるせー! 引っ込んでろ、リアム!」
「おー怖い、怖い」
今度は濃いブルーの髪色をした『中性的美男子』⋯⋯いや、どちらかというと⋯⋯『
「俺はよー、異世界から来ただけで俺たち『公爵』と同等扱いをされる『救世主』が大嫌いなんだよ! お前らだってそうだろっ?!」
「いえ、私は別に何とも」
「僕も特には⋯⋯」
「ああっ!? 嘘つけ、お前ら⋯⋯」
「ああ、もうっ! うっさいわねー!!」
ゴッ!
「ぐっ!?」
ワーワー言っているジェイクに、いきなり右ストレートを放ったのは、
「あんた、さっきからごちゃごちゃうるさいわよ、ジェイク!『元救世主』のその子とまともに話ができないじゃない! 殴るわよっ!!」
「いや、もう殴ってんじゃねーかっ!? ていうか、リーゼ、お前さ〜⋯⋯そう、いつもポンポンポンポン殴ってくんなよ! 結構痛いんだからな!」
いきなり殴った『リーゼ』という『桃色ツインテール女子』に、ジェイクが怒鳴る⋯⋯⋯⋯かと思いきや特に怒ってはいないようだ。⋯⋯ていうか、こいつのセリフからこのリーゼという美少女が殴るのは
「すまない、エイジ・クサカベ君⋯⋯バタバタしてしまって。さあ、改めて話をしよう」
ということで、セイン・クリストファーにより仕切り直しとなった。
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「改めて⋯⋯はじめまして。私の名は『セイン・クリストファー』⋯⋯クリストファー公爵家の者だ」
そう言って、セインという男はスッと誰もが
「どうも、エイジ・クサカベです。元救世主で今は平民な者です」
エイジはそんなセインに淡々と他の人と変わりない挨拶をする。それを見て、
「良い! やっぱり良い! エイジ・クサ⋯⋯いや、エイジ君ってやっぱり良いねっ!!」
と、なぜかセインは本来であれば失礼な態度であろうエイジに対し、満面の笑み&手放しの賛辞を送る。これにはエイジも驚き、
「い、いや、セイン様のほうが⋯⋯」
「セインでいいよ! 私も君のことを『エイジ』って呼ぶから! あと敬語もいらないから!」
「じゃ、じゃあ、セインで。えーと、セイン⋯⋯お前、変わってるな〜」
「そうかい? 君ほどじゃないと思うよ」
「いやいやいや、そんなことないって!」
俺はなぜか、この『セイン・クリストファー』とすっごく意気投合した。マジで何でだろう?⋯⋯不思議だ。
しかし、俺はその時は気づかず後でジュードに教えてもらい知ったのだが、この時、周囲にいたジュードやケイティ先生、それと他の『
そんな話をしていると今度は、
「ふ〜ん⋯⋯あのセインがここまで心を許すとはちょっと意外だ。僕もかなり、君に興味を持ったよ⋯⋯⋯⋯エイジ・クサカベ君?」
そんな言葉をかけたのは『魅惑の男の娘枠』で有名な(俺の中で)、あの濃いめのブルーの髪色をした中性的美男子だった。
「僕の名はリアム・シャオロン。セイン共々よろしくね!」
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