第74話アメリカ開拓
何度アメリカへ往復しただろう。
すでに25万人以上は、アメリカ大陸に移住している。
特にトラブルらしい事は起きていない。
現地人のインデアンとは、まだ出会ってない。
もし出会っても、外見は似てるので白人のように、大事にはならないだろう。
最初に上陸した地点を拠点にして、街として発展していった。
この土地は、レンガ造りに適していた。土を掘り起こして水でねって木枠で成型。
日干しにして、焼き固めた。
普通に薪の中に放り込んで、燃やせば普通にレンガができた。
しかし壷を焼く感じで、登り窯を作って大量にレンガが作られるようになった。
そのレンガでレンガ造りの建物が、どんどんと建ちならんだ。
大通りは、人でにぎわい。
飲食店から金物店、そして武器店とさまざま店が建ち、人々は立ち寄って買い物をしている。
そして、中央にひときわ大きな建物があった。
街の行政の中心部だ。
総合奉行所だった。
今は大まかに2つ奉行所があった。
1つは町奉行で、商売のトラブルや犯罪は窃盗から殺しまで及んでいた。
なので捜査権を持った役人がいて、逮捕から裁判の判決を町奉行が下していた。
そしてもう1つは、
金の預金から貸し出しまで行なわれていた。
今でも商人が金を借りる為に列でならんでいる。
「与作、又借りるのか・・・」
「儲かってるから、支店を出す資金が必要なんだ。お前は、どうなんだ」
「俺の所も儲かってるよ。今度大儲けしようと大金が必要で来ている訳さ」
そして、月に1回の町の顔役が集まって行政の話し合いが行なわれた。
「今回は、川の堤防を作る為に、予算を決めて欲しい」
「待ってくれ。軍を作る話はどうなっている」
「なにかあれば、手持ちの武器を持って駆け付ける体制は出来ている。今は街の発展が先だろう」
「イヤイヤ、そんな
「それなら言わせてもらうが、今の反射高炉では鉄の生産が間に合わない。反射高炉を建てるべきだ」
「薩摩のじじいは、黙っていろ。横から口を挟まないでくれ」
「何~、この伊達の
「もう一度言ってみろ。
おだやかな話し合いは、しだいに長引いてケンカのように怒鳴りあっていた。
街の外は、すっかり変わり果てていた。
こっちに持って来たとうもろこしの種や麦の種で、とうもろこし畑や麦畑が大地を埋め尽くしていた。
馬車が見渡す限りの畑をひたすら走り続けていた。
隣街へ行く為だ。
港も整備されて、旅客船も容易に着岸できるようになった。
又、新たな住民の移住だ。
移住館の中はごった返していた。
きつい
「わきゃ行く」
「ウッゼラシカ」
「いぐでねぇ」
旅客船の帰りは、とうもろこしと麦が積まれていた。
大量の麻袋が大勢の人の手で、よっころよっと運ばれていた。
「早く積み込んで、出航を早めるぞーー」
「船長、それって無理ですよ。日程が詰まっていても、空模様があやしいので今日はダメです」
「航海長、そこをどうにかならないか?」
「なる訳がありません。自然が相手です」
「また、給料に響くではないか?」
「座礁や沈没よりマシですよ」
馬の
そして移動手段に使われるようになった。
荷物を引張る馬が、大通りをパカパカと移動している。
そして、次の開拓地を求めて動き出している。
第1開拓団が、大勢の馬車をともなって出発。
馬車の数が40に及んでいて、道に列をなして進んでいた。
「五平、何かあれば知らせろよ」
「わかった。心配するな」
「開拓地でもがんばれよーー」
「おーい、おーい、二郎~」
そして、第1開拓団は金鉱を大発見した。
予測では、金が豊富に埋蔵されているようだ。
事の起こりは、母親と子供が川で水を汲んで、器の底に砂金を見付けたことだった。
その知らせを聞き、ゴールドラッシュに湧いていた。
瞬く間に町が出来ていた。
最初に入居した者は、土地の権利を売って、莫大な財産を成している。
土地を買うのも
当たれば富を得た。
はずれた場合は何もない。それでも採掘し続けるしかない。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます