第34話

「え、これが、観覧車?」

「そうよ、これが玲のしていること」

キトが案内してくれたのは、

確かに観覧車だ。

でも、私の知ってる楽しい観覧車ではない。

ジェットコースターほど

廃れてはいないし、

モーブの言うと通り人が沢山いるが、

みんな眠っている。

いや、眠っているというより眠らされているようだ。

苦しそうな顔でうなされている。

「どうすればいいの」

「私たちで救出しちゃお」

「うん」

聞き流しそうになって止める。

「どうやって救出するの?」

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