第33話
「なるほど、玲は一体何考えてるの?」
「玲の事、知ってるの?」
「うん、いちおうね」
キトはもう早速作戦を練っているようだ。
真面目以外の事が慣れていない私にも
できる作戦ならいいのだが、
「ねえ、観覧車は見たことある?
もちろん、ここのね」
「そういえば、まだ見てないかも」
モーブはそこに沢山人がいると言っていた気がする。
でも、なんだかんだ見せてもらえなかった。
「そこに行きましょ」
「う、うん」
「そうだ、モーブさん、他の仕事に戻っていいわよ」
「そうですか、では、失礼します」
モーブに席を外させた、ということは、
誰にも見られてはいけないという事ではないだろうか。
そう思ったら嫌な予感がしてきた。
「さあ、るみか、行きましょう」
「う、うん」
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