第13話
「ここに住んでるんですか」
「ええ、このくらい当たり前よ」
玲の屋敷は思いのほか近くにあり、
王室のような屋敷だ。
「今日からあなたはこの遊園地を継ぐための
勉強をしてもらうわ」
「なんでですか、私、ここにきて何も知らないんですよ」
「関係ないわ、そんなこと」
もしかして、私がここの跡継ぎだから、
この世界に来たのだろうか。
「ベアリー、この娘を部屋に案内して」
「ラジャー」
モーブにすがる思いで視線を送るが、仮面なので表情は
一切うかがえない。
案内してもらった部屋は素敵な部屋だが、それどころではなく、
目が回りそうだ。
「るみか様、大丈夫ですか」
「ダイジョバナイ」
「そうですか」
「モーブは知ってたの?」
「いいえ。さっき初めて知りました」
モーブに感情はないのだろうか。
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